なぜホンダ正規ディーラーが軽キャンパーに本気?「N-VAN」キャンピングカーに大反響!
ユーザーの目的によってさまざまな仕様が可能
神奈川キャンピングカーフェアの約1か月半後、ホンダカーズ神奈川中 平戸店にうかがい、N-VAN キャンパーの売れ行き状況について聞いてみました。
平戸店は新車販売店の道を挟んで向かい側に軽キャンパー専用の展示スペースを設けてあり、4月の神奈川キャンピングカーフェアとほぼ同時期にこのスペースを開業したとのこと。N-VANに加え、「S660 ネオクラシック」なども展示されています。
神奈川キャンピングフェアからこれまで、Rakuneru N-VAN キャンパーを数台受注しているといいます。
購入する仕様はユーザーによってさまざまで、軽キャンパー初心者のユーザーは標準装備のフルパッケージを好む傾向がある一方で、軽キャンパー経験者は自分自身がやりたいことが決まっているため、個別品の架装を求めるケースがあるといいます。
また、展示車はYOKOHAMA GEOLANDERでリフトアップし、アグレッシブなキャンパーイメージを強調していました。
それから気になっていたのが、今だけお得「レンタカー&宿泊パック」です。
神奈川県葉山町の「HAYAMA RV-SITE」1区画の1泊分(AC電源、フリーWiFiなど含む通常料金5000円)とRakuneru N-VANの2日分のレンタカー代金のパッケージがなんと税込み1万円という大サービス。
「葉山の自然と鎌倉めぐりが体験できる大人気のHayama RV-SITEにRakuneru N-VANでお試し車中泊」というキャッチコピーに、“いつかはキャンピングカー”を夢見るユーザーの心が揺れ動くでしょう。
ただし、空前のキャンピングカーブームの真っただ中とあって、当然ながら同プランに予約が殺到。現在は受付を一時休止している状況とのことです。
もともとホンダカーズ神奈川中はレンタカー事業も展開しており、Rakuneru N-VANを使った企画も立ち上げやすかったようです。しかし、今回はまさかの大人気となり、今後のさらなる驚き企画投入に期待したいところです。
このように、Rakuneru N-VANに注目が集まるのは、やはり取り扱っているのがホンダ正規ディーラーという点が大きいでしょう。
同社パンフレットにも「安心のHONDA正規ディーラーだからカラー・グレード、オプションも自由自在♪ サポートもおまかせ!」と正規ディーラーであることを強調しています。
そもそもN-VANは、商用車という位置付けと個人の趣味用というふたつの要素を盛り込んだ商品企画がなされています。
その開発の舞台裏について、ホンダ本社に問い合わせたところ「N-VANの開発についてはホンダ本社(本田技術研究所)、本田技術研究所、そしてアクセサリー用品を企画開発するホンダアクセスの3社の関係者が綿密な協議のうえ、実用的なオプションパーツの数々を提案した」ということで、ホンダのN-VANにかける本気度を感じます。
そこからさらにもう一歩踏み込んだかたちで、たとえばベットキットなどを新規にN-VANオプション設定する計画はいまのところないようです。
そのため、ホンダカーズ神奈川中のような正規ディーラーオリジナルのN-VANの需要が今後もさらに高まる可能性があると思います。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
近著に「クルマをディーラーで買わなくなる日」(洋泉社)。
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