ホンダ「オデッセイ」生産終了で27年の歴史に幕? 爆売れ「ワゴン風」初代モデルの功績とは?
ホンダが5代目「オデッセイ」を含む3車種の国内生産を2021年内で終了することが明らかになりました。一方、1990年代に発売された初代「オデッセイ」はホンダの経営を救ったモデルだったといいますが、どんなクルマだったのでしょうか。
「クリエイティブ・ムーバー」の第一弾だった初代「オデッセイ」
ホンダが同社の狭山工場閉鎖に伴い、同工場で生産される5代目「オデッセイ」含む3車種の国内生産を、2021年内で終了することが明らかになりました。
オデッセイは、ホンダの現行ミニバンラインナップでもっとも古い歴史を持つモデルとして存在。なかでも初代オデッセイはホンダの経営危機を救った歴史的なモデルとして知られています。
現在までで27年の歴史を持つオデッセイの初代モデルは、どんなモデルだったのでしょうか。
初代オデッセイは1994年10月21日に発売され、ボディサイズは全長4750mm×全幅1770mm×全高1675mm。乗車定員は2+2+2の6人乗り仕様と、2+3+2の7人乗り仕様がありました。
当時のほかのミニバンと比べて低めの車高に設定されたことや、ヒンジ式のリアドア、FFレイアウトの採用が特徴。そのため、ミニバンというよりもステーションワゴンに近いプロポーションを持つモデルとして登場しました。
搭載されるエンジンは2.2リッター直列4気筒で、トランスミッションは4速ATが組み合わされます(エンジンはモデルライフ途中で2.2リッターから2.3リッターに変更、また3リッターV型6気筒を追加)。
コラム式シフトが採用され、1列目シートから2列目シートへのウォークスルーが可能だったことも特徴です。
前述した低めの車高やヒンジ式リアドアの理由については、ベースとなった5代目「アコード」と同じラインで生産するためだったといわれています。
ワンボックスカーの延長だったほかのミニバンとは一線を画す低重心ボディが新鮮に映り、オデッセイは1995年の登録車販売台数ランキングで4位を記録(販売台数:12万5560台)する大ヒットを記録。
バブル崩壊の影響もあって、当時危機的な経営状況だったホンダを救うモデルとなりました。
なお、当時ホンダは初代オデッセイを「クリエイティブ・ムーバー」(生活創造車、いわゆるRVカテゴリ)の第一弾に位置づけ、その後第二弾、第三弾……と展開しています。
それではここでクイズです。
クリエイティブ・ムーバーの第四弾として1996年11月22日に発売されたクルマは、次のうちどれでしょうか。
【1】NSX
【2】HR-V
【3】S-MX
【4】MDX
※ ※ ※
正解は【3】の「S-MX」です。
S-MXは、「ステップワゴン」のシャシをベースに若者をターゲットに開発されたトールワゴンで、運転席側が1ドア、助手席側が2ドアという変則4ドアハッチバックとして登場しました。
広々とした車内、そして完全フルフラット状態でセミダブルベットと同等サイズのベッドになるシートアレンジなどが特徴で、“青春を燃やす情熱のバーン”という意味合いを込めた「ステップバーン」という愛称をホンダ自らがつけていました。
ちなみにクリエイティブ・ムーバーの第二弾は初代「CR-V」、第三弾が初代「ステップワゴン」と、どちらも大ヒットを記録し、現在も系譜が続いています。
※クイズの出典元:くるまマイスター検定
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