日産新型「ノートオーラ」は中身も超進化!? 「本質」に踏み込んだプレミアムBセグのスゴさとは
加速にも余裕! 日産新型「ノートオーラ」の実力は
ふたつ目が「パワートレインのゆとり」です。
システムはノートと同じ(1.2リッター直列3気筒エンジンで発電した電力でモーターを駆動させるe-POWER)ですが、最大出力(85kWから100kWへ)や最大トルク(280Nmから300Nmへ)がそれぞれ引き上げられています。
こちらもノートで十分だと思っていましたが、「やはり上には上がある(2回目)」と。乗り比べると「凄くパワフルになった」というよりも、発進時や追い越し加速時に「余裕ある力強さ」を実感しました。昔風にいえば「+●●●ccの余裕」といったイメージが近いのかもしれません。
それがもっともわかるのはドライブモードのなかでも一番穏やかな「ECO」での走行時です。十分以上のパフォーマンスから、「NORMALが必要ないのでは!?」と思ってしまったくらいです。
そして「SPORT」は俊敏なレスポンスと伸びの良い加速感から、プレミアム“スポーティ”コンパクトと呼びたくなる爽快さです。
三つ目は「コンパクトを忘れるフットワーク」です。パワートレインの出力アップに合わせてサスペンションを最適化し、ノートに対して1インチ大径化されたタイヤ(205/50R17:ブリヂストン・トランザT005A)が採用されています。
常用域は偏平タイヤの影響もありノートよりもわずかにコツコツ感はありますが、ノートよりもシットリした足の動きと吸収性の高さからくるザラザラ/ビリビリの少なさ、そして本来スカイラインクラスでないと採用されない3層構造シート(本革)の座り心地の高さも相まって、動的質感に関しては上級のシルフィ/ティアナを軽く超えるレベルです。
ハンドリングに関しても明確な差を感じました。ノートは床下にバッテリーを搭載していることを忘れるくらい軽快なフットワークが特長ですが、ノートオーラは逆にいい意味で重さを活かしたドッシリしたフットワークでコンパクトハッチらしからぬ落ちつきの良さが印象的です。
ただ、追い込んだ走りを試してみると、ノートよりも高い接地性や直結感の増したステアフィール、サスペンションセットとグリップの増したタイヤのバランスの良さから、「おまえはNISMOか?」と思ってしまうくらいの質の高いスポーティさが顔を出します。
個人的にはシャシとタイヤのマッチングという意味では、ノートよりもバランスが取れているような!?
ちなみにノートではFF/4WDで乗り味に明確な差がありましたが、ノートオーラは上記の乗り味からその差は少なめです。
個人的にFFのほうが、ノートオーラの「小さな高級車」というコンセプト、コンパクトらしい部分とコンパクトらしからぬ部分のバランスがいいと感じました。
そろそろ結論にいきましょう。ノートオーラは、「サニー」をベースに高級車仕立てされたかつての「ローレルスピリット」のような存在といえますが、それと根本的に違うのは「見せかけ」だけでなく「本質的」な部分まで上級化されているという所でしょう。
そういう意味では、日本初となる“真”の和製プレミアムコンパクトなのかもしれません。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
オーテック先に出しておきながら、
ニスモやクロスオーバーモデル出さずに
上級仕様のオーラ出すって競合して食い合わないか?
販売戦略としてどうなんでしょう?
有り合わせの追加モデル感は否めないね
日産は計画性乏しいよね。
ティーダ再来というより
ローレルスピリットかな?
どちらにしてもベーシックカーベースでの
後付上級仕様はお里が知れてるだけに、
上手く行った試し無いだけに成功するか心配だね。