「個人間カーシェア」使ったことある?「他人に愛車を貸すなどありえない」利用を拒む訳とは
近年普及が進む「個人間カーシェア」は、空いている時間にクルマを貸したい人と借りたい人を結ぶカーシェアのマッチングサービスです。利用者の実態はどのようになっているのでしょうか。
「個人間カーシェア」認知度は高くても利用したことがある人は少数!?
クルマを所有していない人や旅先などでクルマを使うとき、これまではレンタカーを借りるのが一般的でしたが、最近は「カーシェアリングサービス(カーシェア)」の利用者が増えています。
カーシェアとは会員間でクルマを共同所有し、必要に応じて利用する仕組みで、利用者は、電話やウェブサイトで予約を取り、予約時間にステーション(専用駐車場)へ行き、会員証(非接触式ICカード)やスマホでドアロックを開錠して利用します。
カーシェアは短時間で利用できたり、ステーションが無人であったりするところがレンタカーとの違いでしょう。
手軽に利用できるとあって、ステーションの数が増加。借りたいときに借りられるようになり、カーシェアの利用率は年々上がっているとされています。
また、カーシェアの発展形ともいえる「個人間カーシェア」というサービスも近年登場しています。
これは、個人が所有するクルマを会員間でシェアするサービス。クルマを貸す人は、別の会員へ貸すことで得た使用料をクルマの維持費に充てたり、借りる人は、レンタカーやカーシェアでは取り扱っていない憧れのクルマに乗れるメリットがあるなど、カーシェアのマッチングサービスともいえるものです。
くるまのニュースではSNSでアンケートを実施し、個人間カーシェアについて調査しました。
まず、「個人同士でクルマを貸し借りする「個人間カーシェア」というサービスを知っていますか?」という質問では、「知っている」と回答した人が90.3%、「知らない」と回答した人が9.7%となり、回答者の9割はサービスについて認知していることがわかりました。
さらに、「あなたは個人間カーシェアでクルマを貸したことはありますか?」に対しては、「貸したことがある」が12.9%、「貸したことはない」が87.1%と、貸したことがない人が多くを占めました。
「貸したことがある」と回答した人は、ほとんどが「クルマの維持費を賄うため」「空いているクルマがお金になるのはいいなと思った」と回答。
一方、「貸したことがない」と回答した人は、「トラブルが心配」「自分の愛車を他人に貸すなどありえない」「傷つけられても誰が傷つけたかわからなくなる」「知らない人にカギを渡すのに抵抗があるしクルマが戻って来る保証もない」という意見があがりました。
また、「通勤で日常的にクルマを使用しているので貸すことができない」など、物理的に貸すことができないという人もいました。
さらに、「あなたは個人間カーシェアでクルマを借りたことはありますか?」という質問をしたところ、「借りたことがある」が6.5%、「借りたことはない」が93.5%となり、こちらも大多数の人が利用したことがないとう結果となりました。
「借りたことがある」という人では、「いいクルマに乗ってみたかった」「普段乗れないクルマに乗りたい」など、レンタカーや通常のカーシェアでは貸出されていないようなクルマに乗れるということがメリットとなっていることがわかります。
「借りたことはない」という人の意見では、「自分のクルマがあるから個人間カーシェアを借りる必要がない」というコメントが寄せられました。
また、「ぶつけてしまったらと思うと、なかなか借りづらい。それならば普通のレンタカーやシェアカーで十分」「他人の愛車を借りて安全に運転するのがプレッシャーになる」。
「個人で貸し借りなんて問題に巻き込まれることが目に見えている」「事故の時の処理が大変そうだから」など、万が一の事故やトラブルの際に面倒なことになる可能性を危惧する人が多かったです。
個人間カーシェアを利用したことがある回答者のなかには、実際にトラブルに遭っていた人もいました。
「貸したクルマのフロントウィンドウが飛び石で破壊されたが、保険で治り、逆にきれいになった」
「タイヤやアルミをガリガリに擦りきちんと申告していただいたので安心していたら、その後音信不通になり逃げられました。
でも、子供にとお土産をいただいたり、子供にとても優しくしてくれるドライバー様に出会えるというメリットもあります」
個人間カーシェアを利用したことがある人だからこそ分かるメリットとデメリットがあるようです。
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個人間カーシェアサービスを運営する「Anyca(エニカ)」では、万が一の事故やトラブルに備え、損保ジャパンが提供するAnyca安心サポートにドライバーが加入するシステムを取っていたり、事故・故障に備え、損保ジャパンが24時間・365日体制で電話対応する体制も整えているといいます。
その一方で、借したクルマが盗難されるという事件も発生しており、貸し借りは慎重におこなうことが大切だといえます。
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