「オートハイビーム」で眩しすぎるライト増加!? 自動切り替えで問題多発?

眩しすぎて対向車のドライバーに怒鳴られるトラブルも!?

 搭載される車種が増えているオートハイビーム機能ですが、切り替えのタイミングが遅れがちなことから、トラブルに発展したというドライバーもいるようです。

「走行中のオートハイビームが眩しかったらしく、すれ違いざまに罵声を浴びせられたことがあります。怒られるならロービームのままがいいです」(20代・女性)

「夜間、自転車で走行しているとやたらと眩しいクルマが増えました。ヘッドライトの光が目に入ると数秒視界が奪われるので、勘弁してほしいです」(20代・男性)

「後続車が一瞬でもハイビームだと、あおり運転かと心配になります。そもそも昔から自分で切り替えできるのだから、何もオートにしなくても」(30代・男性)

「切り替わるタイミングが微妙ですよ。自分は取扱説明書を読んでオートハイビーム機能をキャンセルしました」(40代・男性)

オートハイビームでローとハイの自動切り替えがうまくできないケースも
オートハイビームでローとハイの自動切り替えがうまくできないケースも

 JAFの実験のように直線で750mもあるのは高速道路か大きい幹線道路くらいです。また、クルマがすれ違うときのスピードは実際の走行速度よりももっと速いので、対向車が眩しいと感じることが多いようです。

 さらに厄介なのが、山岳路などのブラインドコーナー。カメラやレーダーなどがコーナー手前では対向車を検知できないため、ハイビームの状態でコーナーにさしかかったときに対向車が来る可能性があります。

 手動の切り替えであれば、対向車のヘッドライトの灯りが見えたりして手前でロービームに切り替えることもできますが、オートハイビームだと事前に切り替えてくれません。交通量が少ないとはいえ、山岳路こそ速度を控えてロービームで走行したほうがよいかもしれません。

 義務化されたオートライト機能は、欧州でのデイライト義務化と同様に必要ですし、そもそもバイクは常時点灯なのであまり気になりませんが、よほどの山岳路や周囲にクルマがいない深夜ならともかく、街灯も多い日本の市街地でオートハイビームは要らないともいえます。

 ユーザーからは不満の声が多かったオートハイビームですが、整備士から見ても疑問符がつく装備のようです。

 とくに気になるのはバルブの耐久性です。これまではロービームが主体で、ハイビームは状況に応じて使っていましたが、オートハイビームでは頻繁に切り替わります。

「手動での切り替えよりもオートハイビームの切り替えは頻度が増えるため、その分消耗も激しい部分はあるかもしれません。ただバルブ自体は十分な耐久性があると思います。それよりもスイッチ類の接点が腐食して不具合が出る可能性は考えておく必要がありそうです」

 もうひとつ、最近のクルマへの採用が増えているLEDヘッドライトは、明るく前方を遠くまで照らしてくれますが、ハロゲン以上に光が直線的だといいます。

「軽自動車などは積載する荷物の重量によっては重心が後ろに集中し、車体前方が持ち上がってしまうこともがあります。その結果、ロービームであっても自然とライトが上を向いている可能性も否定できません。

 オートハイビームで検知されづらい歩行者や自転車をさらに眩惑させることもあるので、キャンセルスイッチや解除方法を取扱説明書で確認しておき、状況に応じてオートハイビーム機能を使用するのがいいと思います」

※ ※ ※

 オートハイビームは便利ではあるものの、万全とはいえません。とくに、対向車や歩行者、自転車が多い市街地を走行する場合は必要に応じて手動に切り替えるなど、トラブル回避の意味でも安全かもしれません。

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Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

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