さすがにハードルが高かった? 先代を越えられなかったモデル5選
空前のヒット作となったその後は厳しい?
●三菱3代目「パジェロ」
三菱「パジェロ」は1982年に誕生。悪路走破性は「ジープ」に匹敵しながらも快適性も考慮したことで、普段使いできる本格オフロード4WD車として人気を獲得しました。
1991年には2代目となり、フルタイム4WDとパートタイム4WD両方の長所をあわせ持つ、世界初の「スーパーセレクト4WD」を採用。悪路走破性を高めるとともにラグジュアリー性も重視し、1990年代のRVブームをけん引する存在で、大ヒットを記録。
そして、1999年に発売された3代目では、2代目までのトラックと同様なラダーフレーム構造から、より乗用車に近いビルトインフレーム構造のモノコックボディに変更され、高い剛性を保ちながら軽量化も実現し、優れた操縦安定性と乗り心地も向上させました。
ボディは引き続き2ドアのショートと4ドアのロングをラインナップ。エンジンは最高出力220馬力の3.5リッターV型6気筒DOHC GDIと、175馬力の3.2リッター直列4気筒ディーゼルターボを設定。後に3リッターV型6気筒も加わります。
駆動方式は、あらゆる路面状況においても対応可能なスーパーセレクト4WDをさらに進化させた、スーパーセレクト4WD IIにアップデートされました。
装備も充実して全方位が進化した3代目パジェロですが、RVブームの終焉という大きな影響があって、2代目から販売台数は半減してしまい、2006年に4代目にバトンタッチしました。
●トヨタ4代目「プリウス」
1997年にトヨタ初代「プリウス」が誕生し、世界初の量産ハイブリッド車として革命的な存在となります。しかし、まだハイブリッド車に懐疑的なユーザーも多く、価格も同クラスのモデルよりも50万円以上高額だったことからヒットには至りませんでした。
ところが2003年に2代目が登場するとすべてが進化し、ついにヒット作となります。この2代目からのキープコンセプトとした3代目が2009年に発売されると、エコカー減税やエコカー補助金という後押しもあって、ピーク時は年間31万台以上を販売する空前の大ヒットを記録
そして、2015年には現行モデルの4代目が登場。外観のデザインは、さらなる空気抵抗低減を実現するため「トライアングルシルエット(横から見て三角形に近似している)」の5ドアハッチバックとなっています。
ハイブリッドのメカニズムはもはや円熟の域に達したTHS-IIで、初代から基本構造はそのままながらも徐々に進化してきた結果、軽自動車を含めても国産車燃費トップに君臨。
4代目プリウスの燃費は、当初JC08モードで40.8km/L(Eグレード)を記録しました。
しかし、アクが強いと評された前後デザインはとくに年配のユーザーから敬遠され、2018年12月に前後のデザインを一新するビッグマイナーチェンジを実施。
販売台数は回復しますが、もはや3代目ほどの勢いは潜めてしまいました。ただし、むしろ3代目が異常なまでにヒットした存在で4代目が売れなかったわけでなく、2019年には12万5587台を販売して登録車トップに返り咲きました。
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最後に紹介した4代目プリウスは2020年に販売台数がほぼ半減してしまいました。コロナ禍の影響もありますが、SUVやコンパクトカーにシェアを奪われたというのが大きく、2021年は月間TOP10に入ることもなくなっています。
とはいえデビューから6年が経とうとしているモデルですから、そろそろ次期型の噂も出始めており、そう遠くない将来に5代目が登場するのは間違いないでしょう。
これまでの歴代プリウスがそうであったように、きっと5代目も自動車業界をアッといわせるほどインパクトのあるモデルとなることに期待します。
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