300馬力にパワーアップ! ニュルFF最速のDNAを持つルノー「メガーヌR.S.」の走りの進化とは

4輪操舵「4コントロール」でオン・ザ・レールのコーナリング

 メガーヌR.S.のハンドリングの特徴は、これまでどおりメガーヌならではの4輪操舵機構である「4コントロール」の搭載が挙げられる。これは約60km/h(レースモードでは100km/h)を境に、低速では最大で後輪が2.7度まで逆位相、高速では1.0度まで同位相で操舵、タイトなコーナーほど恩恵を実感する。

ルノー「メガーヌR.S.」のインパネ
ルノー「メガーヌR.S.」のインパネ

 これまでも俊敏なハンドリングが楽しめる半面、やや危なっかしい挙動を示すこともしばしば見受けられたのだが、それもなくなったように感じられた。小さな舵角でターンインできて、文字どおりオン・ザ・レール感覚でそのままアクセルペダルを踏み増すと、グイグイと曲がりながら加速していくことができるのは、まさしく「究極のコーナリングマシン」とアピールしているとおりだろう。

 このドライブフィールには、持ち前の凝った足まわりも効いている。

 キングピンを内側にオフセットすることのできる「ダブルアクシスストラットサスペンション」により、転舵時でもタイヤの中心寄りが接地してしっかり路面を捉えてくれ、いわゆるトルクステアも小さいことも感じ取れる。

 さらには、ダンパーの中にセカンダリーダンパーを仕込んだ「ハイドロリック・コンプレッション・コントロール」により、大入力時でもリバウンドや振動を抑えてフラットな姿勢を保ち、接地性を確保してくれる。

 かつてはFFだと最高出力が200ps以上あっても、空転して意味がないといわれてきた。それがいまや、こうした数々のテクノロジーにより、前輪だけで300psのパワーを余すことなく路面に伝えることのできるトラクション性能を実現できていることにも、あらためて感心させられる。

 また、公道走行が主体のシャシースポールは、乗り心地の快適性も十分に確保されていて、今回の改良でよりしなやかになり、ダンピングが効いていながらもよく動き、ストローク感が増したように感じられた。

 これまでも、メガーヌR.S.には触れるたびに感心させられてきたが、より完成度の高まった新型に乗り、さらにその思いが強まった。

 これからの時代、こうした走りを全面的に訴求するクルマは今後ますます貴重になっていくことだろう。興味のある人は、いまのうちにぜひ乗っておくことをお勧めする。

ルノー「メガーヌR.S.」の走り
ルノー「メガーヌR.S.」の走り

Renault MEGANE R.S.
ルノー・メガーヌR.S.

・車両価格(消費税込):464万円
・全長:4410mm
・全幅:1875mm
・全高:1465mm
・ホイールベース:2670mm
・車両重量:1460kg
・エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ
・排気量:1798cc
・駆動方式:FF
・変速機:6速EDC(DCT)
・最高出力:300ps/6000rpm
・最大トルク:420Nm/3200rpm
・WLTCモード燃費:12.2km/L

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