マイナーチェンジでどう進化? VW改良新型「パサートヴァリアント」を選ぶ理由とは
2021年4月6日に日本に上陸したVW改良新型「パサート」シリーズ。外観では新しいVWロゴやフロントマスクの意匠変更などでより洗練された印象だが、その走りはどうなったのだろうか。さ新しくなったツーリングワゴン「パサートヴァリアント 2.0TDI Rライン」にさっそく乗ってみた。
VW車として初採用のふたつの運転支援システムを搭載
フォルクスワーゲン(VW)「パサート」がマイナーチェンジを施され、このたび日本に上陸した。セダンの「パサート」、ステーションワゴンの「パサートヴァリアント」、そしてヴァリアントベースのクロスオーバーモデル「パサートオールトラック」が同時に改良された。
現行型は2015年から日本に導入された8代目のパサートだが、今回は最新のVWロゴやデザインを導入、さらにパワートレインを強化し、最新の運転支援システムを全車標準で備えるなど、熟成され魅力的なモデルに仕上げてきた。
最新VWデザインとは、まず前後に付けられたVWロゴマークがスッキリとモダンになったことや、リアの中央部に移されたパサートのロゴが刷新されことが挙げられる。ヘッドライトやテールライトは機能とともにデザインも新しくなり、全体的に洗練された印象を受ける。
パワートレインは1.5リッターTSIガソリンエンジンと2.0リッターTDIディーゼルエンジンの2種類で、どちらも7速DSG(DCT)と組み合わされる。従来モデルは、ディーゼルのトランスミッションは6速DSGだったから、ここは大きな変更点だ。またパサートは基本、横置きのFWDだが、「パサートオールトラック」のみ4モーション(4WD)と2.0リッターTDIディーゼルエンジンとの組み合わせになる。
マイナーチェンジされたパサートには、ふたつの運転支援システムをVWとして初採用した。
同一車線内全車速運転支援システム「トラベルアシスト」は、従来の渋滞時追従支援システム「トラフィックアシスト」の進化バージョンで、ドライバーがあらかじめ設定した車速内において前走車との車間と車線の維持をサポートする。
LEDマトリックスヘッドライト「IQライト」は、フロントカメラで対向車、先行車を検知し、マトリックスモジュールに組み込まれたLEDを個別に制御することで、相手に眩しさを与えず、行き先を明るく照らす最適な配光を可能にしたものだ。
これにより、高速道路や市街地での夜間の走行安全性が向上したが、さらに右左折時にはダイナミックターンインジケーターと合わせて、カーブや交差点での視認性、安全性が大きく向上している。
今回はパサート ヴァリアントTDI Rラインに試乗することができたので、そのインプレッションをお伝えしよう。
搭載されたエンジンは2.0リッター直列4気筒インタークーラー付きターボチャージャーを備えたディーゼルで、190ps/3500-4000rpmと400Nm/1900-3300rpmのパワーとトルクを発揮する。
66リッターという燃料タンクの大きさにより、満タンで走ることができる距離は、楽に1000kmを超える。とくに高速道路を走ると燃費が伸びるのは、100km/h走行時でのエンジン回転数はたった1400rpm(7速での数値)と低いからだ。6速走行時でも1800rpmだ。これはターボディーゼル特有の低回転域でのトルクの太さが効いているわけで、その特性にマッチさせた7速DSGとファイナルギヤレシオの組み合わせによるものだ。
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