世の中を変えるほどの偉業もあり? 世界に誇れるニッポンの車5選
日本が世界に誇るスポーティカーの2台とは
●ホンダ「シビック タイプR」
1972年にホンダは次世代のFFコンパクトカーとして初代「シビック」を発売。日本だけでなくアメリカでもヒットしたことで、ホンダは世界的にも本格的な自動車メーカーとして認知される存在になりました。
そして、1980年代からシビックは高性能なグレードを展開し、その究極の姿といえるのが1997年に6代目シビックをベースにした初代「シビック タイプR」です。
「NSX」「インテグラ」に続く第3のタイプRとして開発された初代シビック タイプRは、最高出力185馬力を8200rpmという量産車として類まれな高回転で発揮する1.6リッター直列4気筒エンジンを搭載。
さらに、サーキット走行を想定してハードに強化されたサスペンションや、制動力と耐フェード性を向上させたブレーキ、ボディ剛性のアップ、徹底した軽量化などが図られています。
その後、シビック タイプRはシリーズ化し、現行モデルは2017年に登場した5代目で、残念ながらすでに完売しています。
4代目からはターボエンジンとなりましたが駆動方式はFFのままで、トランスミッションも6速MTのみです。
単にサーキットでのスピードのみを競うのであれば4WD化やDCTを搭載した方が有利なはずですが、FFとMTへのこだわりはホンダ流の哲学なのかもしれません。
世界的にもシビック タイプRのライバルは存在しますが、生い立ちやコンセプトからすると唯一無二の存在ではないでしょうか。
●スズキ「アルトワークス」
現在、日本の自動車市場でもっとも販売台数が多いのは軽自動車ですが、今の軽自動車の基礎をつくったのは、1955年に誕生したスズキ初の4輪自動車「スズライト」といわれています。
その後、庶民の足として普及した軽自動車は、1980年代の初頭からターボエンジンが搭載されるようになり高性能化が図られました。
各メーカー間でパワー競争が繰り広げられましたが、このパワー競争に終止符を打ったのが1987年に発売されたスズキ初代「アルトワークス」です。
アルトワークスは3代目アルトをベースに開発され、550cc直列3気筒DOHCターボエンジンを搭載して64馬力を発揮し、以降は64馬力が軽自動車の馬力自主規制上限値となります。
さらにビスカスカップリングを用いたフルタイム4WD車も設定されました。わずか550ccのエンジンでDOHC+ターボ、しかも駆動方式に4WDを採用するなど、まさに日本ならではのクルマといえます。
当然ながら軽自動車は日本独自の規格ですが、同等なサイズのクルマは海外でも展開されており、ここまでハイスペックなモデルは存在しません。
アルトワークスは軽自動車規格が変わっても継続して代を重ねましたが、ニーズの変化から一旦販売を終了。
そして、2015年に5代目で現行モデルのアルトワークスが15年ぶりに復活を遂げ、最高出力64馬力に変わりありませんが専用のターボチャージャーを搭載し、伝統の4WDモデルも設定されています。
現在、スタンダードなアルトは、日本と同じボディに660ccエンジンのまま海外でも販売されていますが、アルトワークスは日本でのみ販売されている門外不出のモデルです。
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プリウスは間違いなくエポックメイキングなクルマですが、誕生までには途方もなく長い年月がかかっています。
トヨタはハイブリッド車の開発を1969年にスタート。レシプロエンジン+モーターのハイブリッド車の開発は1980年代の初頭からで、市販に向けて開発がスタートしたのは1993年といわれています。
それだけ長い期間をかけて開発されたプリウスだけあって、初代から現在までハイブリッドシステムの基本的な構造は変わっていません。
つまり、それほどまでに初代プリウスのシステムは完成されていたということです。
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