世の中を変えるほどの偉業もあり? 世界に誇れるニッポンの車5選
エンジンを搭載した自動車が発明されてから現在まで130年ほどの歴史があり、これまで膨大な数のクルマが誕生しました。なかには世の中を変えたようなエポックメイキングなクルマや、技術革新をしたようなクルマが存在。そこで、世界に誇れるニッポンのクルマを、現在も販売されているモデルから5車種ピックアップして紹介します。
日本が世界に誇れるクルマを振り返る
カール・ベンツが内燃機関を搭載した自動車を発明して以来、すでに130年もの歴史が刻まれています。その間、クルマの進化は目覚ましいものがあり、近年は電動車も普及してきたほどです。
日本でも大正時代に本格的な自動車製造が始まるなど長い歴史があり、第二次大戦後は自動車大国へと成長しました。
そして、数多くの日本車が誕生し、そのなかには世の中を変えるほどインパクトのあるクルマや、高い技術力によって誕生したクルマも存在。
そこで、世界に誇れるニッポンのクルマを、現在も販売されているモデルから5車種ピックアップして紹介します。
●日産「フェアレディZ」
日産は1969年に、新時代のスポーツカーとして初代「フェアレディZ」を発売。
それまでオープン2シーターだったダットサン「フェアレディ」の後継車として開発され、外観は古典的なロングノーズ・ショートデッキのフォルムのクローズドボディを採用し、斬新かつスタイリッシュなデザインが高く評価されました。
エンジンは2リッター直列6気筒の「L20型」を基本として、エンジンを含め既存のモデルから主要な部品を流用したことから比較的安価な価格を実現。
日本のみならず、もともと主戦場に想定していたアメリカでも大ヒットを記録し、初代は生産台数の8割がアメリカに輸出されたといわれ、今もアメリカでは高い人気を誇っています。
現行モデルは2008年に登場した6代目で、すでに7代目のプロトタイプが発表されているので、新型のデビューは秒読み段階でしょう。
フェアレディZは日本を代表するスポーツカーに君臨していますが、日本車の本格的な海外進出の礎にもなった1台でもあります。
●マツダ「ロードスター」
1980年代の終わり頃は、オープン2シーターのライトウエイトスポーツカーにとって世界的に冬の時代でした。
たとえば、イギリスのMGやトライアンフといった老舗スポーツカーメーカーが生産していたコンパクトなオープンカーも、1980年代初頭には激減してしまいました。
そうした状況のなか、1989年にマツダが展開していた5つのブランドのひとつであるユーノスから初代「ロードスター」が誕生。
まさにイギリスのライトウエイトスポーツカーをイメージさせるロードスターは、安価な価格と軽快な走りによって異例のヒット作になりました。
また、オープンカー大国であるアメリカや、同様なモデルが消えかけていた欧州でもヒットを記録するなど、世界的にロードスターは受け入れられました。
初代ロードスターのヒットは世界中のメーカーに多大な影響を与え、各メーカーもコンパクトなオープンカーを次々に発売し、消えかけていたオープン・ライトウエイトスポーツカーの火が再燃したほどです。
現行モデルのロードスターは2015年に登場した4代目で、軽量化とボディやエンジンの小型化をおこなって原点回帰したモデルとして、今も世界中で愛されています。
●トヨタ「プリウス」
もともと「ハイブリッド」という言葉は主に生物学で用いられていましたが、クルマの場合はエンジンとモーターなど異なるパワーユニットを同時に搭載している場合の総称になります。
エンジンとモーターを搭載したハイブリッド車の歴史は古く、自動車が発明された直後の19世紀にはすでに登場していたといいます。
低燃費化の切り札として世界中のメーカーがハイブリッド車の試作を繰り返しましたが、安定した電池の製造が難しく、希土類を使ったモーターのコスト高や制御技術の難しさにより量産化には至りませんでした。
しかし、トヨタが量産車初のハイブリッド車の開発に成功し、1997年初代「プリウス」を発売。当時としては驚異的な28km/L(10・15モード)という低燃費を実現し、これは従来のガソリンエンジン搭載のAT車に比べ、約2倍の燃費性能であり、CO2の排出量を約2分の1に削減することができたことになります。
初代プリウスは215万円(消費税含まず)と、同クラスのクルマよりも50万円ほど高価だったことからヒット作にはなりませんでしたが、他メーカーも次々とハイブリッド車の開発に成功。
プリウスもさらに進化した2代目から爆発的なヒットを記録し、現在は2015年に登場した4代目で、いまも燃費性能は世界トップクラスに君臨しています。
もしプリウスが誕生していなければ、今の世界的な電動車の普及はもっと遅れていたかもしれません。
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