トムスがトヨタ「カローラツーリング」をカスタム! 見た目も走りも本格スポーツ!?
カローラツーリングのスポーティグレード的な乗り味に!
今回一番ビックリしたのは、まさに走りの部分です。
無駄な動きは抑えながらもストローク感を損なっていない足さばきやノーマルよりも僅かに高められた回頭性、そして「入力がわずかに強めかな?」という以外はノーマルと変わらない快適性など、「本当にスプリング交換だけ?」と思ってしまったほどです。
何も知らずに乗ったら、「カローラツーリングにスポーティグレードが追加された?」と勘違いするくらいバランスの取れた乗り味に仕上がっています。
ちなみに高速道路での直進安定性の高さは、空力アイテムの効果が大きいでしょう。
実は乗る前は、「なぜトムスなのにエコタイヤを履いているのか」と不思議に思っていましたが、穏やかな特性のタイヤがローダウンスプリングのネガティブな部分を上手に消してくれたことも、この乗り味に繋がっているはずです。
パワートレイン系はノーマルですが、電子スロットルコントローラー「L.T.S.III」とオーバル左右4本出しのエキゾースト「トムス・バレル」が装着されています。
エキゾーストは常用域ではノーマル並みの静かさですが、グッとアクセルを踏み込むと乾いた心地よいサウンドを奏でるタイプ。走るシーンや気持ちに合わせて切り替えがしやすいのは嬉しいポイントです。
試乗車はハイブリッド車でしたが、L.T.S.IIIを上手に活用すると走りの特性をより好みに変えることができます。
筆者のお勧めは純正のドライブモードが「スポーツ」、L.T.S.IIIのモードが「Eco」の組み合わせです。
スポーツモードはモーターアシストをより積極的におこない、スロットル特性は鋭い方向ですが、L.T.S.IIIを使ってスロットル特性を抑えることで街中でもモーターの旨みをより感じられる走りが可能になります。燃費も計測してみましたが、純正のドライブモード「ノーマル」とほぼ同じでした。
個人的にはスロットルコントローラーには懐疑的でしたが、ハイブリッドならばアリだと思いました。
これらのアイテムは単品購入もできますが、トータル装着によりコンプリートカー相当に仕上げることも可能です。
日本向けカローラに設定のない「GRスポーツ」はこんな感じだろうなと思うくらい、バランスよくスポーティさがプラスされた一台だと感じました。
トヨタディーラーで購入可能なので、新車購入時に一緒に装着できるのも嬉しいポイントです。
Writer: 山本シンヤ
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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