レア車なのに目撃例が多い? 意外な希少セダン3選

人気が無く販売台数が少なかったり台数限定のモデルであれば、レアなクルマであることからなかなかお目にかかることはできません。しかし、レア車でありながらとても目立つモデルや、なぜか目撃例が多いモデルも存在。そこで、意外な希少セダンを、3車種ピックアップして紹介します。

レアなモデルながら存在感のあるセダンを振り返る

 スーパーカーや超高級なモデル、クラシックカーなどは、数が少ないけれど非常に目立つ存在です。一方で、月に2万台も売れるようなヒット車の場合、あまりにも多いため気にすることも少なく、路上で注目されることは少ないでしょう。

やたら目立つ存在だったり目撃例が多いレアなセダンたち
やたら目立つ存在だったり目撃例が多いレアなセダンたち

 一方で、そもそも人気が無く販売台数が極端に少ないクルマは意外と目立ちますが、目撃例は少なく注意していないと見逃してしまいます。

 また、台数限定のモデルでも外観がスタンダードグレードと大差なければ、気が付かないケースもあるでしょう。

 しかし、販売台数が少ない限定車でも誰もが判別できるモデルや、レアなモデルながらなぜか目撃例が多いというものも存在。

 そこで、意外な存在のレアなセダンを、3車種ピックアップして紹介します。

●スズキ「キザシ」

ある場所で目撃例が多いレアなスタイリッシュセダンの「キザシ」
ある場所で目撃例が多いレアなスタイリッシュセダンの「キザシ」

 スズキがつくるクルマというと軽自動車やコンパクトカーが主力ですが、2009年にグローバルカーとして同社初のミドルクラスセダン「キザシ」が誕生しました。

 グローバルセダンにふさわしくボディサイズは全長4650mm×全幅1820mm×全高1480mmと堂々とした体躯で、歴代のスズキ車でも最大のボディサイズを誇ります。

 外観デザインもロー&ワイドかつ流麗なフォルムで、日本車とは思えないほどスタイリッシュな印象です。

 エンジンは最高出力188馬力を発揮するパワフルな2.4リッター直列4気筒を搭載。足まわりはフロントにストラット、リアにマルチリンクを採用して欧州テイストなセッティングを追求し、優れたコーナリング性能と乗り心地の良さを両立。

 しかし、日本国内では受注生産のみであったことと、スズキからイメージするクルマとの乖離もあり、販売は極端に低迷して2015年には国内向けの販売を終了します。

 ところが、キザシは警察の捜査車両として数多く導入されたことで、全体の販売数は少なかったものの、各警察署付近では非常に目撃例が多いという珍しい現象が起きました。

 同様な例として、トヨタ「アリオン」も比較的レアなモデルながら捜査車両に採用され、警察署に駐車しているのを目撃することが多いクルマといえます。

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●トヨタ14代目「クラウン」

大胆なカラーリングながらユーザーは好意的だった14代目「ピンククラウン」
大胆なカラーリングながらユーザーは好意的だった14代目「ピンククラウン」

 1955年に誕生したトヨタ「トヨペットクラウン」は発売当初から高級車という位置付けで、そのコンセプトはブレることなく、現行モデルの15代目でも受け継がれています。

 クラウンはその時代ごとにユーザーニーズを的確にキャッチアップし、常に新しい技術を取り入れながら代を重ねてきましたが、2012年に登場した先代の14代目では、シリーズでもかなり異色なモデルが存在しました。

 それは、2013年に発売されたピンクのボディカラーをまとった特別仕様車の「ReBORN PINK」(以下、ピンククラウン)です。

 このピンククラウンは14代目の発表会で先行展示され、14代目のコンセプトである「生まれ変わる」ことを象徴して企画されました。

 ベース車は「アスリートG」グレードのハイブリッド車とガソリン車で、「モモタロウ」とネーミングされた外装色を採用。

 内装にもホワイトとブラックの組み合わせに、テリー伊藤氏がカラーコーディネートを手掛けたというピンクのステッチや、各部にピンクの差し色が導入されています。

 比較的保守的なユーザーが多いクラウンながら、受注期間限定で販売されたピンククラウンは約650台を販売したほど好意的に受け入れられました。

 また、ピンククラウンの効果として、それまでクラウンに興味を持っていなかった女性ユーザーからも注目を集めることに成功しています。

 絶対数は少ないピンククラウンですが、非常に目立つ存在であることから、走っていて見逃すことはまずないでしょう。

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