ホンダ新型「ヴェゼル」は日産「キックス」に迫れるか? 小型SUV対決の行方は?
ハイブリッドシステムに特徴がある新型ヴェゼルとキックス
新型ヴェゼルとキックスは、グレード体系がシンプルであるという共通点があります。
新型ヴェゼルのパワートレインは1.5リッターのガソリン車と1.5リッターハイブリッドがあり、ガソリン車は1グレード、ハイブリッド車は3グレード設定されています。
メインとなるハイブリッド車は、2モーターハイブリッドシステム「e:HEV」を採用。
モーター走行とエンジン走行を状況に応じて切り替えることで、スムーズな走りから安定感のある走り、モーターによるパワフルな走りなど、さまざまな走行性能を味わうことができます。
駆動方式は2WD(FF)と4WD(最上級グレード除く)が用意されていますが、4WDは「リアルタイムAWD」を設定。
とくにe:HEV車のリアルタイムAWDは、エンジンの特徴である素早くリニアなトルク発生と、四輪に最適な駆動力配分をおこなうことで、悪路や雪道などにおいても安定したドライビングが可能になりました。
キックスのグレードは「X」と「X ツートンインテリアエディション」のふたつで、後者はその名の通り内装が2トーン仕様になっています。
1.2リッターハイブリッドに駆動方式は2WDというシンプルな構成です。
キックスのハイブリッドシステムは「e-POWER」と呼ばれるもので、ガソリンエンジンで発電した電気でモーターを駆動するシリーズハイブリッドという方式を採用しています。
2016年に「ノート」に追加設定して以来、「セレナ」にも搭載されて好評を博してきました。
キックスではe-POWERの最大出力を約20%向上。バッテリーやモーターなどの制御を磨き上げ、レスポンスが良く力強い走りを可能としています。
安全装備について、新型ヴェゼルは「ホンダセンシング」を全車標準装備。広角カメラと高速画像処理チップを採用したことでこれまで以上に機能が進化しています。
後方誤発進抑制機能や近距離衝突軽減ブレーキ、オートハイビームが新設定されるとともに、従来モデルにも装備されていたアダプティブクルーズコントロール(ACC)には渋滞追従機能を追加。
また、これまでは上級車種にしかなかった安全機能も搭載され、フロント・リア・左右の映像を映す「マルチビューカメラシステム」や斜め後方の車両を感知する「ブラインドスポットインフォメーション」(グレード別装備)により、安全性を高めています。
キックスの安全装備は「プロパイロット」が全車に装備されています。
ミリ波レーダーの採用によって、より遠くの先行車の状況を検知し、スムーズな制御をおこなうことでドライバーをアシスト。
また、前方の状況を監視し、車両や歩行者との衝突回避・衝突による被害軽減を支援する「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」や「踏み間違い衝突防止アシスト」などを標準装備しました。
さらに、もしもの事故の際の自動通報はもちろん、あおり運転や急病などの緊急事態にも手動で通報できる「SOSコール」も全車標準装備となります。
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SUV人気が続く昨今、登録車ランキング上位に「ヤリスシリーズ(ヤリスクロス)」や「ハリアー」「ライズ」といったトヨタ勢がランクインしており、その次にキックスが続きます。
依然としてコンパクトなモデルの人気が高いなか、新型ヴェゼルの登場がこの情勢にどのような変化を及ぼすのかが注目されています。
ヴェゼルとキックスがさも同等の商品力ですよと書いているように見えるが…ピュアガソリングレードの有無、ハイブリッドシステムの駆動方式の差異に敢えて触れていないあたり、悪意を感じるな。