激進化! メルセデス・ベンツ新型「Cクラス」世界初公開 5代目は全モデル電動化

独メルセデス・ベンツは2021年2月23日、新型「Cクラス セダン」および「Cクラス ステーションワゴン」を世界初公開した。

プラグインハイブリッドはEV走行可能距離100kmと倍増

 独メルセデス・ベンツは2021年2月23日、新型「Cクラス セダン」および「Cクラス ステーションワゴン」を世界初公開した。

メルセデス・ベンツ新型「Cクラス セダン」の走り
メルセデス・ベンツ新型「Cクラス セダン」の走り

 Cクラスは、1982年にメルセデス・ベンツ初のDセグメントモデルとして登場したW201型「190シリーズ」を起源とし、1993年に登場したW202型ではじめてCクラスという名称に変更された。1982年以来、全世界での販売台数は1050万台を超えている。

 過去10年間で、メルセデス車としてもっとも販売台数が多かったモデルがCクラスになる。今回登場した新型で5代目となり、現行型4代目Cクラスは250万台以上のセダンとステーションワゴンが販売された。2016年からは中国がCクラスセダンの最大のマーケットになっている。2020年には世界100か国以上でCクラスセダンとステーションワゴンが販売されたという。

 今回、世界初公開された新型Cクラスは、ガソリン/ディーゼルエンジンともに全モデルで48Vマイルドハイブリッドシステムを採用、全車電動化を果たしている。

 注目は、新型の登場と同時にローンチされるプラグインハイブリッド(PHEV)モデルだろう。

 EV走行可能距離はWLTCモードで100kmと従来モデルのおよそ2倍となり、このクラスでの新たなベンチマークになる。これは高電圧の25.4kWhバッテリーを搭載したことによるものだが、荷室下に収まるフラットな形状のおかげで、従来型CクラスPHEVよりも荷室容量が広がっている。

 この新型CクラスPHEVはガソリンとディーゼルモデルが用意され、エンジン最高出力は147kW(200hp)・最大トルクは320Nmを発生。組み合わされるモーターは95kW(130hp)・440Nmとなり、トランスミッションは9Gトロニック(AT)と組み合わされる。オプションの55kW DC充電器を使用すれば約30分でフル充電が可能になる。

 新型Cクラスセダンは、全長4751mm×全幅1820mm×全高1438mm、ホイールベースは2865mmと、現行型と比較して全長はプラス65mm、全幅はプラス10mm、全高はマイナス9mm、ホイールベースはプラス25mm。全体的に大きくなっているのが特徴だ。

 新型Cクラス ステーションワゴンも同じスペックとなるが、こちらは現行モデルと比較すると全長はプラス49mm、全幅はプラス10mm、全高はマイナス7mm、ホイールベースはプラス25mmとなる。

 このボディサイズの拡大により、室内スペースも広くなっている。エルボールームはフロントで22mm、リアで15mm広がり、ショルダールームもフロント26mm、リア13mm広がった。荷室容量はセダンはVDA値455リッターで変わらず、ステーションワゴンは通常時490リッター、最大時1510リッターと、現行型と比較してそれぞれ30リッターずつ増えている。

メルセデス・ベンツ新型「Cクラス ステーションワゴン」
メルセデス・ベンツ新型「Cクラス ステーションワゴン」

 エクステリアは、短いフロントオーバーハング、ロングホイールベース、リアオーバーハングの組み合わせで、ダイナミックなプロポーションになる。パワードームを備えたボンネットはスポーティさを演出する。

 フロントデザインは、グリル中央に大きなスリーポインテッドスターを備える。 ベースモデル、AVANGARDEライン、AMGラインと、それぞれ異なるデザインが用意される。

 インテリアは、ダッシュボードが上部と下部に分割されたデザインを採用。エアコン吹出口は航空機のエンジンを連想させるものになり、センターコンソールからダッシュボードにかけて翼のようなデザインが採用され、より幅広い印象を与える。ダッシュボードとセンターディスプレイはドライバーに向かって6度傾いている。

 メーターは高解像度のLCDスクリーンを採用。10.25インチまたは12.3インチから選択可能だ。

メルセデス・ベンツ新型「Cクラス」のインパネ
メルセデス・ベンツ新型「Cクラス」のインパネ

 センターディスプレイには縦型モニターを採用。標準で9.5インチ、オプションで11.9インチの大型ディスプレイも選択できる。

 新型「Sクラス」と同様に、新型Cクラスには第2世代のMBUXを採用。ハードウェアとソフトウェアの両方が大きく進歩したので、インテリアはさらにデジタルでインテリジェントになっている。

* * *

 グレードは、ガソリンモデルが170hp・250Nmの1.5リッターターボエンジン搭載の「C180」、204hp・300Nmの1.5リッターターボエンジン搭載の「C200」「C200 4MATIC」、258hp・400Nmの2リッターターボエンジン搭載の「C300」「C300 4MATIC」、ディーゼルモデルが200hp・440Nmの2リッターディーゼルターボエンジン搭載の「C220d」、265hp・550Nmの2リッターディーゼルターボエンジン搭載の「C300d」となる。
 
 すべてのモデルには20hp・200Nmを発生するスタータージェネレーター「ISG」が組み合わされる。トランスミッションは9Gトロニックになる。

 新型Cクラスは、欧州ではセダン/ステーションワゴンともに3月30日から受注を開始、2021年夏にディーラーのショールームに到着する予定だ。 おそらく日本での展開も2021年中になると予想される。

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2件のコメント

  1. Cクラス全車がマイルドハイブリッド標準装備になるのですね。
    これまでレクサスCTの上級版とCクラスのスタンダード版がほぼ同等の新車価格でした。
    2年後のリセルールになると100万程Cクラスの方が下がってしまい辛い思いをしました。
    その差は全車電動化により埋まりそうですね。期待しています。

  2. もうEに迫って実にかっこいい、W204を初めて見たときに一目惚れした頃を思い出したよ
    家内もこれならセダンを容認してくれるかな?
    W126購以来、今日のW222を乗り継ぐまでSクラス以外は子ベンツ?みたいな自分の愚かな考え方が実に恥ずかしい。
    老いては子(小)に従えなのだろうか?

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