除雪車の運転手不足が深刻化! 雪国に欠かせない存在はなぜ減少傾向にあるのか

除雪の作業は誰がどのようにおこなっているの?

 積雪地域に欠かせない除雪作業ですが、除雪車には特殊な運転資格が必要となっています。

 道路除雪用機械には除雪トラック、ロータリー除雪車、除雪グレーダ、小型除雪車などの種類があり、それぞれの除雪機械に対して、特殊車両の運転資格免許と講習受講義務が課されています。

 また、秋田県が提示している除雪機械運転員資格基準には、除雪トラックの場合大型免許が必要で、大型自動車の運転経験が1年、除雪グレーダの場合は大型特殊免許(装輪式)が必要で、建設機械施行技師(3種)または技能講習修了の資格が必要と定めており、大型特殊自動車(装輪式)の運転経験を2年と定めています。

 たとえ資格を取得したとしても、実際に除雪作業をおこなうには各地域が定めている車両の運転経験年数が必要です。

 では、実際に除雪作業はどのようにしておこなわれているのでしょうか。

 通常、除雪作業は交通量が多くなる時間を避けておこなわれます。

 道路幅の広い幹線道路では、除雪グレーダや除雪トラックを使って路面の新雪を走行車線から取り除き道路脇に寄せ、道路幅の狭い生活道路では、タイヤショベルが使用されます。

 圧雪で凸凹になった路面を平らにする作業も同様に、道路幅に合わせてそれぞれの車両を使って氷盤を削り取ります。

 状況によってさまざまな車両を使い分け、高速道路の場合では梯団除雪と呼ばれる複数の車両がそれぞれななめに走行し除雪を行う作業方法がとられています。

 また積雪量によっては日中に作業する場合があり、天候によって不規則に除雪がおこなわれます。

 NEXCO東日本北海道支社の広報担当者は、毎年の除雪作業について以下のように話します。
「とくに高速道路の除雪作業は、ただ免許を持っていても細かい知識や技術がないと動かすのは難しいです。

 弊社の場合は、毎年冬に農家の人に除雪作業をおこなっていただいています。冬は農家もおやすみになるので、空いた時間に稼ぎたいという方が契約して仕事をしてもらっています」

過酷な環境下のなか、除雪作業をする仕事は簡単とはいえないが大切な仕事です。
過酷な環境下のなか、除雪作業をする仕事は簡単とはいえないが大切な仕事です。

 また、北海道在住のある農家の男性は以下のように話します。

「わたしが住んでいる地域では、役場の職員が除雪作業をおこなっています。

 その職員は、冬は除雪作業、それ以外の季節は道路整備や施設の運転手などの仕事をおこなっているようです。

 農家ではトラクターを持っているところがほとんどで、トラクターに除雪する機械を取り付けることができるため、近辺は各々で除雪作業をおこなっている場合もあります」

※ ※ ※

 除雪作業は天候の状況によっても作業量が異なります。また、ただ免許を持っていてもある程度訓練を積んでいないと除雪作業の仕事をおこなうことは困難といえます。

 積雪地域に住む人々と除雪は切っても切り離せない関係のため、今後も除雪作業ならび対策がスームズにおこなえる工夫が必要といえるでしょう。

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3件のコメント

  1. 人材不足だからといって、若い人ばかりを欲しがる業界の人間の意向も、人材減少に拍車をかけていると思うよ。

    例えば、60代が沢山いて40代20代がいないとする。そうすると大抵の人が20代の人だけを欲する。しかし、20代からすれば年が離れた人間から教わる事に抵抗感あるし、自分のあとも同じ様になることを察する。そして、続かない。
    こんな事を繰り返していれば、人材減少になっても何ら不思議じゃない。
    最も良いのは、直後の年齢層である50・40代の人材を増やすこと。
    言わば中間層を増やすことで、次に繋げる橋渡し役として機能させる。これが上手く働けば自然と若い人も増える。

    多くの人材に苦しむ業界が、こぞって30・20代ばかり欲する。それらは人口減少し始めた年代だし、絶対数が少ない。それを沢山の業界と業種が取り合ってたら、そりゃ人材減少にもなるよ。
    人が来ないって?来るように努力してるの?
    人が多いターゲット層に目を向けてるの?
    何も工夫や努力をせずに、人が来ないから「最近の奴はダメだ」とか言ってちゃ、永遠に来ないし、来ても長続きしないよ。
    これらは、至極当然だし当たり前。
    そして、それで苦しむ会社や短絡的な会社は、結局外国人労働者に頼るんです。

    団塊の世代といわれ、人数は多いが不遇の待遇に苦しんできた今の50・40代に目を向ける。経営者にそれが出来なきゃ、外国人労働者に頼るしかない。
    捨てられ埋もれた団塊の世代の人達。意外にも優秀な人材は多い。そして、余っている。それに気付き、受け入れる度量があるかどうかだろうと思う

  2. そもそも最近の若い人は仕事の安定や休日が取れる仕事を探している人が多いようです。

     除雪作業のような仕事は冬場の間の休みは限られかなり不規則な仕事のため、そういった勤務条件も応募が少ない理由といえます。

    若い人が来ない…
    理由がわかってるんだからそこを何とかしないとね。

  3. 求人広告を頻繁に出し、工夫しているものの若い人からの応募はほとんどありません。
    かなり不規則な仕事のため、そういった勤務条件も応募が少ない理由といえます。
    能力給を設けているので成長した分給料に反映されますし、とてもやりがいのある仕事なので若い人たちにはぜひ来てほしいと思っています。

    これらの文章からも
    若い世代に見向きもされない要因がはっきりしていると思われます。

    勤務条件を不規則なまま。成長すれば給与が増える。
    これらのしくみをきてほしい世代に合わせることを忘れていませんか?どれだけ求人広告を出そうとも、彼らの目にとまることはないと思いますよ。この記事をみたとしても、そりゃそうだよと感じるだけで。

    と、感じたことを率直に書いてみました。

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