除雪車の運転手不足が深刻化! 雪国に欠かせない存在はなぜ減少傾向にあるのか
冬に見かける雪国での除雪車の作業風景。近年では担い手が少なく人手不足により、作業が追いついていないことが問題となってきています。では、実際の除雪作業とはどのようなもので、どのような問題が発生しているのでしょうか。
除雪作業の人員はなぜ不足しているのか?
2021年になってから積雪地域では連日多くの雪が降り積もり、2021年1月中旬には宮城県の東北道で雪によるホワイトアウトが影響で、多重事故が発生したというケースも見られています。
そんな積雪地域での除雪作業はライフラインに直結する重要な仕事です。しかし近年、除雪業者が事業から撤退し、除雪作業の人員不足が問題となっていますが、現状はどうなっているのでしょうか。
除雪業者は、毎年の積雪量によって作業時間や負担も変動するため予測がしにくい点や、人員の確保、除雪機械を維持し続ける莫大な管理費の負担などに経営リスクを感じる点が事業から撤退する主な理由となっています。
また、除雪車のオペレーターの高齢化が進み、現場ではあと数年で定年を迎え、引退するオペレーターが作業員のメインとなっている点も指摘されています。
日本建設機械化協会北陸支部が発表する「除雪オペレーターの年齢構成の推移(北陸3県)」を見ると、1998年には31歳から40歳までが23.6%、41歳から50歳までが30.3%、51歳から60歳までが27.2%でした。
2009年では、31歳から40歳までが22.1%、41歳から50歳までが23.6%、51歳から60歳までが32.4%となり、当時30代・40代だった除雪オペレーターが、月日が経つに連れて年を重ね、50代の割合が増えています。
一方で、21歳から30歳までは1998年には15.7%だったのに対し、2009年には7.1%と、若い世代の数値は大幅に減少しており、除雪事業自体が撤退していることが原因により若い人材が雇用できずオペレーターの確保や育成が大きな課題となっています。
除雪作業の人員不足について、北海道の土木工事業に勤務するある男性は以下のように話します。
「除雪業者の人員不足は毎年会社の課題となっています。各業者との意見交換会をおこなう際もメインの議題として上がるのは人員不足の話題です。
求人広告を頻繁に出し、工夫しているものの若い人からの応募はほとんどありません。
今は私の会社で扱っている機械の10台はこの時期にすべて除雪で使用していますが、あと5年もすれば人手が足りず10台が回らないと思います。
そもそも最近の若い人は仕事の安定や休日が取れる仕事を探している人が多いようです。
除雪作業のような仕事は冬場の間の休みは限られかなり不規則な仕事のため、そういった勤務条件も応募が少ない理由といえます。
また、大きなクルマを扱う魅力や乗りたいといった気持ちを持っている若者も少なく、建設業界自体に若者が少なくなっていると聞きます。
免許や資格が必要な車両もあるため技術が必要ですが、能力給を設けているので成長した分給料に反映されますし、とてもやりがいのある仕事なので若い人たちにはぜひ来てほしいと思っています」
また、高速道路上の除雪作業についてNEXCO中日本の広報担当者は、次のように説明しています。
「除雪作業の仕事は本当に予測がつきません。雪の降るとき、降らないときの差が激しく、2年間除雪作業が必要なかった時期もありました。
そういった状況から、必然的に昔からお願いしていた人が残り年齢層も高くなっています。
また、除雪作業は大きな車両を使って動かすので慣れも必要で、若い人が入ったとしても経験が少ない状況となっていました。
そこで弊社では2020年11月に除雪車両のオペレーターを育成する『車両操作シミュレーター』を開発しました。
今後、名神高速道路や北陸自動車道などの担当する彦根基地でこのシミュレーターを導入して、オペレーター未経験の人や経験の少ない人でも練習ができるような訓練を開始予定です。この製品で若い人の経験不足を補い、育成を図っています」
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さらに、NEXCO東日本ではオペレーターの運転操作を視覚的に支援する「除雪車運転支援システム」が2017年より導入しており、今後は走行運転の自動化にも取り組み、除雪作業の自動化を目指す方針となっています。
少子高齢化が進み、人口自体が減ってきており、除雪作業の人員不足は避けられない問題だといえます。
人材不足だからといって、若い人ばかりを欲しがる業界の人間の意向も、人材減少に拍車をかけていると思うよ。
例えば、60代が沢山いて40代20代がいないとする。そうすると大抵の人が20代の人だけを欲する。しかし、20代からすれば年が離れた人間から教わる事に抵抗感あるし、自分のあとも同じ様になることを察する。そして、続かない。
こんな事を繰り返していれば、人材減少になっても何ら不思議じゃない。
最も良いのは、直後の年齢層である50・40代の人材を増やすこと。
言わば中間層を増やすことで、次に繋げる橋渡し役として機能させる。これが上手く働けば自然と若い人も増える。
多くの人材に苦しむ業界が、こぞって30・20代ばかり欲する。それらは人口減少し始めた年代だし、絶対数が少ない。それを沢山の業界と業種が取り合ってたら、そりゃ人材減少にもなるよ。
人が来ないって?来るように努力してるの?
人が多いターゲット層に目を向けてるの?
何も工夫や努力をせずに、人が来ないから「最近の奴はダメだ」とか言ってちゃ、永遠に来ないし、来ても長続きしないよ。
これらは、至極当然だし当たり前。
そして、それで苦しむ会社や短絡的な会社は、結局外国人労働者に頼るんです。
団塊の世代といわれ、人数は多いが不遇の待遇に苦しんできた今の50・40代に目を向ける。経営者にそれが出来なきゃ、外国人労働者に頼るしかない。
捨てられ埋もれた団塊の世代の人達。意外にも優秀な人材は多い。そして、余っている。それに気付き、受け入れる度量があるかどうかだろうと思う
そもそも最近の若い人は仕事の安定や休日が取れる仕事を探している人が多いようです。
除雪作業のような仕事は冬場の間の休みは限られかなり不規則な仕事のため、そういった勤務条件も応募が少ない理由といえます。
若い人が来ない…
理由がわかってるんだからそこを何とかしないとね。
求人広告を頻繁に出し、工夫しているものの若い人からの応募はほとんどありません。
かなり不規則な仕事のため、そういった勤務条件も応募が少ない理由といえます。
能力給を設けているので成長した分給料に反映されますし、とてもやりがいのある仕事なので若い人たちにはぜひ来てほしいと思っています。
これらの文章からも
若い世代に見向きもされない要因がはっきりしていると思われます。
勤務条件を不規則なまま。成長すれば給与が増える。
これらのしくみをきてほしい世代に合わせることを忘れていませんか?どれだけ求人広告を出そうとも、彼らの目にとまることはないと思いますよ。この記事をみたとしても、そりゃそうだよと感じるだけで。
と、感じたことを率直に書いてみました。