売れることは考えずに、まずは作ってみた! 試行錯誤していた頃の電気自動車3選

2021年1月28日、マツダは同社初の量産電気自動車となる「MX-30 EVモデル」を発売しました。2009年に三菱「i-MiEV」、2010年に日産「リーフ」が発売され、EVが一気に身近な存在となり、いまではさまざまなメーカーからEVが発売され、さらに開発が進んでいます。そこで、まだ本格的に販売される以前に登場した黎明期のEVを、3車種ピックアップして紹介します。

あまり知られていないスバル製EVとは!?

●スバル「サンバーEV」

スバル初のEVとして誕生したものの、明らかにスタディモデルだった「サンバーEV」
スバル初のEVとして誕生したものの、明らかにスタディモデルだった「サンバーEV」

 現在、スバルはハイブリッド車を中心とした電動化を進めていますが、2019年にはトヨタと共同開発したミドルサイズSUVタイプのEVを欧州で発売すると発表しています。

 このスバルはすでに自社開発したEVを販売した実績があり、それが2000年12月に発売された「サンバーEV」です。

 軽1BOXバンのサンバーをベースに、直結式減速機と組み合わせたモーターを搭載。クリープ現象をもたせることにより、ガソリンエンジンのAT車と同じ感覚での運転が可能となっています。

 バッテリーは室内スペースを確保するために後席下に搭載して、ベース車と同等の荷室容量を実現。荷物の積み下ろしのしやすさや、スムーズな乗降性も考慮した設計です。

 なお、当時の価格は300万円(消費税含まず)と、標準的なサンバーの3倍以上と非常に高価だったため、本気で販売するというよりも、スタディモデルという位置づけだったようです。

※ ※ ※

 前述のとおり、マツダからMX-30 EVモデルが登場し、2020年にはホンダe、直近ではハイパーミニのようなコミューターのトヨタ「C+pod(シーポッド)」が発売され、2021年中頃にはSUVタイプのEVである日産「アリア」の発売が予定されているなど、国内外のメーカーから次々と新型EVが登場しています。

 ところが、日本でのEVの普及はまだまだ過渡期といえ、ガソリン車やハイブリッド車と肩を並べるには程遠い状況です。

 現状は、充電ステーションなどインフラ、一充電にかかる時間、航続可能距離など、クリアすべき問題は山積みといえます。

 今後、全固体電池など革新的な技術が実用化されれば、さまざまな問題の多くは解決されると目されているので、一気に普及する可能性がありますが、もう少し時間がかかりそうです。

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Writer: くるまのニュース編集部

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