子ども専用小型SUVが発表!? 感情動かすヒュンダイ新型「Mini45EV」のスゴさとは

スペインの病院で、“子ども専用SUV”が病院内の移動に役立っているといいます。いったい、どんなクルマが走っているのでしょうか。

子どもの感情を和らげる先進技術が搭載された超小型SUV

 近年の世界的なSUV人気は留まるところを知りませんが、ついに“子ども専用SUV”まで登場しました。このSUVは辛い状況に置かれた子どもに優しく寄り添うクルマだといいますが、いったいどんな特徴があるのでしょうか。

ヒュンダイ「Mini45EV」
ヒュンダイ「Mini45EV」

 ヒュンダイが2020年12月に動画で詳細を明らかにしたSUVの形を模した子ども用モビリティ「Mini45EV」は、小さな患者を支援する「リトルビッグe-モーション」プロジェクトに基づき、世界有数の子どものがん患者治療施設であるスペインのSJDバルセロナ子ども病院に寄贈された1人乗りEVです。

 外観は同社の次世代電動SUVコンセプトカー「45」に準じたデザインが与えられました。Mini45EVへのデフォルメにあたっては、45のデザインに携わったデザイナーのジョ・ボムス氏も参加しています。

 ボディサイズは全長1380mm×全幅810mm×全高820mm。最高時速7キロで病院内を走行します。

 搭載された技術で注目されるのは、マサチューセッツ工科大学との共同研究で開発された、ドライバーの感情や身体状況を検知するEAVC(Emotion Adaptive Vehicle Control)と呼ばれる技術です。

 呼吸や心拍数を検知するセンサー、表情認識システム、呼吸誘導シートベルト、感情基盤アロマディフューザーなどで構成されるEAVCが、子どもの精神的な負担を和らげます。

 病室のベッドから医師が待つ治療室への移動は、病気の子どもにとって大きな精神的負担となりますが、Mini45EVがアシストします。

 また、医師にとっては対面することなく子どもの心理状態を知ることができることもメリットです。

 治療室までの道中では、ドライバーが次に受ける治療をわかりやすく伝えるアニメーションが表示され、正しい理解を促します。

 SJDバルセロナ子ども病院のジョアン・サンチェス・デ・トレド氏は、Mini45EVについて「このような技術を子どもたちが利用できることに非常に興奮しています。これにより、患者が治療を受ける際の方法が劇的に変わります」とコメントしています。

 ヒュンダイは、Mini45EVの運用を通してEAVCを微調整していくということです。

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