2021年イチオシSUV! 「ステルヴィオ」は走りを諦めないカーガイにこそ似合う

あらゆる欧州メーカーが市場に参入したSUVだが、ラインナップが増えるにつれて、そうしたSUVのなかからドライブすることそのものが楽しいモデルも誕生している。そうしたスポーツSUVのなかから、比較的手に入れやすいオススメの1台を、モータージャーナリスト嶋田智之氏に選んでもらった。

オススメの「走り」を愉しむSUVナンバーワンとは

 たとえば“退屈しないSUVが欲しいんだけど”と問われたら、僕ならそのリストのなかに間違いなくアルファロメオ「ステルヴィオ」という車名を刻み入れる。それも一番はじめに。

 何しろステルヴィオは、スポーツセダンとしてピカイチ級の切れ味と楽しさを見せる「ジュリア」をそのままSUVにしたようなテイストの持ち主。他のSUV達とは明らかに一線を画していて、ドライバーに刺激を与える術をいくつも持ってるのだ。

スポーツドライビングを愉しむSUVとして、もっともバリューある1台がアルファ ロメオ「ステルヴィオ2.0ターボQ4スポーツパッケージ」だ
スポーツドライビングを愉しむSUVとして、もっともバリューある1台がアルファ ロメオ「ステルヴィオ2.0ターボQ4スポーツパッケージ」だ

 そのトップエンドに君臨している「ステルヴィオ2.9 V6ビターボ クアドリフォリオ(以下クアドリフォリオ)」とベースモデルとして2020モデルからラインナップされた「2.2ターボ ディーゼルQ4スプリント(以下スプリント)」については、それぞれ少し前にレポートさせていただいた。が、ちょうど中間グレードにあたる「スポーツパッケージ」については、迂闊なことにまだだった。

 スポーツパッケージはまさしくその名のとおり、スプリントよりもスポーティな仕立てとされたモデル。パワートレインが特別というわけじゃないが、メカニカルな減衰力自動調整機構ともいうべきFSDバルブ付きのダンパーと20インチのホイール/タイヤが与えられてるのだ。

 ルーフレールやウインドウモールがブラックとされ、インテリアでもパネル類がアルミ製となるなど、引き締まった雰囲気のディテールも持つ。同時にダッシュボードがレザー張りとなりハーマン カードンのオーディオを備えるなど、プレミアム性を高めた仕様ともされている。

 パワーユニットはスプリントと同じ2.2リッターのディーゼル・ターボ、そしてステルヴィオ誕生のときからラインナップされていたガソリンの2.0リッター・ターボが用意されている。今回の試乗車はガソリンの2.0リッター・ターボを搭載した「ステルヴィオ2.0ターボQ4スポーツパッケージ」だ。このエンジンを積んだステルヴィオはVAGUEに登場したことはないと思うから、おあつらえ向きだろう。

 1995cc直列4気筒のマルチエア+ツインスクロール・ターボは、最高出力280ps/5250rpm、最大トルク400Nm/2250rpm。4気筒ターボを積むジュリアの高性能版、「Q4ヴェローチェ」と同じユニットだ。トランスミッションも変速比までヴェローチェと同じ8速ATで、最終減速比のみ3.150(前)/3.150(後)から3.730(前)/3.730(後)へと変わっている。セダンの車体より140kg重い1810kgの車体をそれほど遜色なく加速させるためだろう。

 0-100km/h加速はジュリア・Q4ヴェローチェの5.2秒に対して5.7秒と、タイム差ほぼ瞬き2回分。不満は感じられないというよりも、むしろわりと爽快感を得られるレベルだろう。

 このエンジンとトランスミッションの組み合わせが生む美点は、そこだけじゃない。2000回転辺りから4500回転あたりまで最大値の400Nmもしくはそれに近いトルクを湧き出し続ける逞しさ。そして低回転域から従順に立ち上がって5250回転のピークに向かって直線的に伸びていくパワー。

 それらがとても自然な連携を見せること。そしてそれらの美味しいところを上手に使えるようにトランスミッションがプログラムされてること。だから上の方まで一生懸命回さなくても充分に速いし、充分に気持ちいい。

 ダウンサイジング系ターボといえるエンジンにしてはサウンドも小気味いい。2.2リッターのディーゼル・ターボと較べるなら、低回転域での力強さでは少々及ばないけれど、そこから先、勢いを増しながら素早く吹け上がっていく気持ちよさとスピードの乗り方では、明らかにこちら。パフォーマンス的にもフィーリング的にも不満はなく、なかなか楽しいエンジンなのだ。

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