2021年が節目の年! 今年で誕生から「〇〇周年」を迎えるクルマ5選
販売終了したけれど「〇〇周年」を迎えるモデルとは?
●スズキ「カプチーノ」(1991年デビュー/30周年)
平成ABCトリオとして、オートザム「AZ-1」、ホンダ「ビート」とともに、いまでも多くのファンを抱えるのがスズキ「カプチーノ」です。
ほかの2車種がミッドシップレイアウトを採用するなかで、カプチーノはフロントエンジンリアドライブのFRレイアウトを採用。ロングノーズショートデッキのスポーツカーらしいスタイルを持っていました。
オープン2シーターのスポーツモデルであるカプチーノですが、ルーフ部分はメタルトップとなっており、左右2枚のルーフパネルを外すことで「Tバールーフ」、そこからセンターのバーを外して「タルガトップ」、最後はリアピラーを格納して「フルオープン」と、気分に合わせてボディタイプを変更することができました。
取り外したルーフ部はトランクスペースに収納できたため、出先で急な雨に遭遇しても安心という点も特筆すべきポイントでしょう。
また、ほかの2車種よりも長く1998年まで生産されていたことや、途中で3速AT仕様が追加されたことなどもあり、より多くのユーザーに愛されていたモデルでした。
●いすゞ「ピアッツァ」(1981年デビュー/40周年)
現在はバスやトラックなど、物流を支える働くクルマのメーカーとして知られるいすゞですが、過去には多くの名車といわれる乗用車を販売していました。
「117クーペ」の後継車種として1981年6月に登場した「ピアッツァ」もその1台でしょう。
いま見ても美しいこのスタイリングは、かの有名なイタリア人デザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロ氏が手掛けたもので、1979年のジュネーブショーに参考出品された「アッソ・ディ・フィオーリ」がベースとなっています。
そのフラッシュサーフェイスの美しいデザインはショーで反響を呼びましたが、当時はあくまでショーモデルであり、市販化されるまでには大幅な手直しが入るものというのが大方の予想でした。
しかし市販されたピアッツァは、法令に基づいたフェンダーミラー化(のちの規制緩和でドアミラー化)以外はショーモデルそのもののデザインとしており、驚きの声をもって迎えられたのです。
●スバル「レオーネ」(1971年デビュー/50周年)
それまでのスバルの主力乗用車だった「ff-1」の後継車として1971年に登場した「レオーネ」。
スバルのアイデンティティである水平対向エンジンこそff-1から受け継ぎましたが、スタイルは当時の流行であったロングノーズショートデッキを採用し、より幅広いユーザーに受け入れられました。
当初は2ドアクーペのみのラインナップでしたが、セダン(2ドア&4ドア)や2ドアハードトップ、エステートバンも追加され、幅広いラインナップを持つモデルとなります。
とくにエステートバンには、ジープタイプではない量産車としては初めての4WDを設定(1972年8月)。現在まで続く、水平対向&四輪駆動というスバルのキャラクターを確立したのが、このレオーネだったといえるでしょう。
なお、日本では販売されなかったピックアップトラックの「ブラット」も、初代レオーネがベースとなっています。
その後3世代続いたレオーネは、1989年に初代「レガシィ」にバトンタッチ。
しばらくは併売が続いていましたが、1994年にエステートバンの販売が終了したことでスバル製のレオーネの歴史に幕を閉じました。
※ ※ ※
2021年も多くの新型車が発売される予定です。このなかから、10年後、20年後、さらには50年後まで継続して販売されるモデルが登場するのか、期待したいと思います。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。
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