フェラーリ「F8スパイダー」に乗って分かったクーペより選ばれる理由とは

フェラーリの8気筒ミッドシップのスタンダード・モデル「F8トリブート」のスパイダーモデルがついに日本上陸。スーパーカー大王こと山崎元裕氏の評価はいかに。

F8でもオープンモデルは、トンネルバックスタイルを踏襲

 フェラーリが現在の8気筒ミッドシップのスタンダード・モデル、「F8トリブート」を発表したのは2019年2月のこと。それから約半年、同年9月にそのオープン仕様としてRHT=リトラクタブルハードトップを採用した「F8スパイダー」は誕生した。

 クーペから若干遅れて、現在ではRHT仕様のスパイダーが誕生することは、フェラーリのカスタマーにはすでによく知られるところとなっているから、ふたつのスタイルを楽しめるスパイダーの誕生を待ち望んでいたカスタマーも多かっただろう。

サイドウインドウを閉めていれば、エアの流れは高速道路上でもわずかに頭上に感じるのみで、快適さはほとんど損なわれない
サイドウインドウを閉めていれば、エアの流れは高速道路上でもわずかに頭上に感じるのみで、快適さはほとんど損なわれない

 F8トリブートと同様に、フェラーリのチェントロ・スティーレ(スタイリング・センター)が担当したF8スパイダーのボディは、まさに究極のエアロダイナミクスと評してもよい仕上がりだ。

 後傾マウントのフロントラジエーターなど、熱対策も徹底しており、フロントにはF8スパイダーの前身ともいえる「488ピスタ・スパイダー」同様にSダクトがさらに改良されて採用され、ダウンフォース量を増加させている。

 リアセクションも同様にエアロダイアミクス向上のためのさまざまな工夫が見られる。クローズ時に表れるリアセクションのトンネルバックのデザインも、古くからのフェラーリ・ファンには懐かしい。

 インテリアは機能性を重視したデザインだ。ドライビングに関するほとんどの操作は、ステアリングホイールと、その左右にレイアウトされるダイヤルスイッチでおこなうことができるから、ドライブ中に視線を大きく動かすのは、ルームミラーとサイドミラーを確認する時くらいだ。

 ステアリングは一般的なモデルと比較すると小径だが、その操舵はリニアで、微小なステアリング操作でもコーナーでは狙ったラインをきちんとトレースできる。

 ステアリング上のマネッティーノで通常使用するのは、ウエット、スポーツ、レースという3つのモードだろう。その中でもスポーツはもっとも一般的なモードで、乗り心地もこのスポーツ・モードならば強い突き上げを感じたりすることはない。一方コーナーでの安定感は十分に魅力的で、左右に連続するコーナーをクリアするような場面ではとくに走りが楽しく思える。

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