車に乗るとき「バチッ!」コロナ禍で静電気発生が増加!? 手軽にできる対策とは
冬になると気になるのが、クルマのドアノブを触ろうとした瞬間「バチッ」とくる静電気です。静電気の原因や対処法についてしらべてみました。
クルマに乗るときに「バチっ」静電気の正体は?
冬になると、気温が下がるだけでなく空気が乾燥します。乾燥が進むと発生するのが「静電気」です。
クルマに乗り込むとき、ドアノブなどの金属部分を触ろうとした瞬間に「バチッ」ときた経験を持つ人は多いのではないでしょうか。
冬に発生しやすい静電気ですが、なぜ発生するのでしょうか。また、危険性はどうなのでしょうか。
まず、冬になると静電気が発生しやすくなるのかということについて調べてみました。
人間やクルマを含むすべての物質はプラスとマイナスの電気を持っており、普段はプラスとマイナスの電気量が釣り合った状態。電気は水分を通じて大気中に自然と放電されています。
一方、大気中の水分が少なくなる乾燥状態になると大気への放電がおこなわれにくくなり、体のなかに電気を溜め込みやすくなります。
さらに摩擦などで電子に偏りが生じ、ドアノブなど金属部分などに触れると蓄積された電気が金属のほうに一気に放電される現象が発生します。これが静電気の正体です。
夏は大気中の水分(湿度)も十分あるため、溜め込むことなく自然と放電されているので気になりませんが、大気中の水分が減少する冬では自然な放電ができない分、電気を溜め込みやすい傾向、つまり静電気が発生しやすい状況になります。
人体を通じて発生する静電気で電子部品がおかしくなるケースはほとんどないようですが、湿度20%以下、気温20℃以下になると静電気が発生しやすいといわれています。
乾燥注意報が出ている日は静電気を起こさせないように意識しておくだけでも、だいぶ変わってくるのではないでしょか。
ちなみに静電気が起きやすい人と起きにくい人がいるのも、肌の水分量が人によって異なっているからためです。乾燥肌の方は静電気が発生しやすいといわれています。
昨今のコロナ禍では、手をアルコールで消毒するケースが急増しており、手の肌の水分も大幅に奪われて例年以上に静電気が発生する確率が高まっているといえます。
また、服装や状況、動作などによっても発生率は違ってくるようです。化学繊維などはほとんど水分を含まないため、摩擦が発生しやすく帯電しやすい素材といわれています。
クルマに乗っている状態では、背中とシートが擦れ、気付かぬうちに帯電しているというわけです。
そもそもクルマの内装は化学繊維の集合体です。一般的なファブリックシートはポリエステルの長繊維を使用しており、フロアやラゲッジルームのカーペットはナイロンやポリエステル、ポリプロピレンの長繊維や短繊維を不織布にしたもの。
天井やピラーの内張りもポリエステル、シートベルトの素材もナイロンといった具合に、車内のインテリアでは数多くの化学繊維が使われています。
ちなみに高級なシート表皮として人気のアルカンターラも、ポリエステル68%、ポリウレタン32%でできている人口皮革で、本革を使用するシートに比べて静電気が発生しやすいといえます。
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クルマのボディに触れたときに発生する静電気は一瞬の痛みだけで済みますが、これが給油のタイミングになると危険度が一気に上昇します。
実際に、シートなどで擦れて帯電した状態でガソリンキャップを触った結果、給油口から気化したガソリンに着火した事故も報告されています。
そのため、セルフ式ガソリンスタンドなどでは、「静電気除去シート」が設置されており、給油前に触れるように指示されているのです。
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