EVグランツーリスモ! アウディ「e-tron GT」をカーボンニュートラル生産で開始

アウディは2020年12月9日、同社の電気自動車「e-tron GT」の生産を、ベーリンガーホフ工場で開始したと発表した。カーボンニュートラルな生産を実現したという、製造工程はどのようなものなのだろうか。

クローズドループによる環境保護

 生産拠点において、重要な資源は節約され、原材料も現場でリサイクルされている。そのもっとも良い例が、「アルミニウムクローズドループ」だ。

 その一例が、e-tron GTのサイドウォールフレーム製造の際にプレスショップから出るアルミニウムシートの端材を再利用する、クローズドリサイクルチェーンだ。

 このサイドウォールフレームは、絞り加工の最高点と最低点の差が35cmにも上り、それによってホイールアーチのショルダー部分にクアトロブリスターと呼ばれる特徴的で力強い造形が生み出されることになる。

アウディ「e-tron GT」のカーボンニュートラルな製造工程
アウディ「e-tron GT」のカーボンニュートラルな製造工程

 この極めて困難なプロセスを実現するために、最先端のアルミニウム加工技術を採用。アルミニウムクローズドループにより、切断後のアルミニウムシート端材はサプライヤーに戻され、リサイクルされてアウディが再使用する流れとなる。

 これにより、ネッカーズルムの拠点において、年間数千トンのCO2排出量が削減されるのだ。

 この環境に配慮したプロセスは、アルミニウムだけに留まることはない。プラスチックのリサイクルでは、「古いものを新しいものに変える」という考え方を採用し、現在進行中のパイロットプロジェクトでは、A6およびA7の組立作業に由来するプラスチック端材は、仕分けおよび裁断されて、特殊な繊維に生まれ変わっている。

 これらのフィラメントは、生産プロセスの3Dプリンターで使用されることになる。ベーリンガーホフ工場における社内3Dプリンティングチームは、各従業員の要件に合わせてカスタマイズされた多様な組立作業補助具の製造も担当しているのだ。

 e-tron GTの製造には、そのような補助具が100以上も使われており、リサイクルプロジェクトの目的は、完璧なポリマークローズドループを創出することとなっている。

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