ハイブリッドやEVで超高性能に! 電動スーパースポーツカー5選
世界的スポーツカーメーカーも電動化の道を選択
●フェラーリ「SF90ストラダーレ」
スーパースポーツカーのジャンルでは真っ先に名前が上がるほど有名なメーカーがフェラーリです。
1970年代のスーパーカーブームも、バブル期の高級車ブームも、フェラーリがなければ全然違っていたのではないでしょうか。
そんな生粋のスーパースポーツカーメーカーも時代の流れに乗って、PHEVの市販モデルが2019年に誕生しました。それが「SF90ストラダーレ」です。
SF90ストラダーレは「Scuderia Ferrari(フェラーリのワークス・レーシングチーム)設立90周年を記念して作られた公道仕様車」というネーミングが示すとおり、F1で培われた技術を投入した革新的なスーパースポーツPHEVになっています。
全長4710mm×全幅1972mm×全高1186mmのボディにミッドマウントされるエンジンは4リッターV型8気筒ツインターボで最高出力は780馬力。
これに左右の前輪駆動用モーターが2基、新開発された8段DCT(デュアルクラッチトランスミッション)とエンジンの間にもモーターが設置され、システム全体での出力は驚愕の1000馬力となっています。
それでいながら「e-4WD」と名付けられたフル電動走行機能や、16インチのフルデジタル曲面クラスターを用いたインパネなど、PHEVらしい機能や装備も採用されました。
SF90ストラダーレの新車価格は5340万円。さらにスポーティに走るための装備を用意した「アセットフィオラーノ」というオプション(これだけで570万円)も設定されています。
●ポルシェ「タイカン」
イタリアにフェラーリがあるように、ドイツにはポルシェという生粋のスポーツカーメーカーがあります。
しかも造形美や官能性、ドライバーにもそれ相応のスキルを求めるフェラーリに対し、機能美や正確性、安全性、実用性などを優先したスポーツカーを作り続けるポルシェ。
そんなポルシェが送り出す初のピュアEVが「タイカン」です。
ポルシェらしい機能美のなかにふくよかな曲線を交えたボディラインは全長4963mm×全幅1966mm×全高1379mmのサイズに、Cd値0.22というポルシェ史上最高のエアロダイナミクスを実現。
このエアロボディに4ドアという実用性をプラスしたスーパースポーツサルーンに仕立てられています。
システム的には前後にモーターを搭載した4WDを採用し、出力などの違いで「4S」「ターボ」「ターボ S」の3つのグレードを展開。
システム電圧には800V電源が採用され、もっともマイルドな「4S」ですら435馬力もの最高出力を誇りますが、さらにオーバーブースト機能を搭載し、530馬力まで出力を上げることを可能にしています(オーバーブースト時は、ターボが680馬力、ターボ Sが761馬力)。
それでも独自のリミッターにより250km/h前後に最高速度は抑えられています。
ちなみに、一般的なEVで採用されている回生ブレーキはアクセルを離すと同時に充電をはじめますが、スポーツドライビングにこだわるポルシェらしく、ドライバーがブレーキペダルを踏んだときのみ働く回生ブレーキが作動するようになっています。
アクティブサスペンションの採用も、ドライバーが意のままに操れるようにと考えるポルシェらしい仕様といえます。
この性能をEVで実現する技術力もすごいのですが、インテリアはまるで宇宙船です。
通常のセンタートンネル上にあるはずのシフトノブもなく、運転席の前に設置されるのは16.8インチの湾曲したディスプレイ。
ポルシェの伝統的なレイアウトをオマージュしながら、EVらしい最進化系をも感じさせる高級感のあるインテリアです。
気になる新車価格は「4S」が1448万1000円、「ターボ」が2023万1000円、「ターボ S」が2454万1000円です。
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モータースポーツの最高峰であるF1やル・マンでも「運動エネルギー回生システム」と呼ばれるハイブリッドシステムを採用したパワーユニットを搭載したり、EVのフォーミュラレース「フォーミュラE」もエンジン音以外はすでに既存のレース以上の白熱した闘いをしています。
市販されるスーパースポーツカーもいまやハイブリッドやEVの時代。環境性能というだけではなく、電動化は時代のニーズとしてクリアすべき要素のひとつになってきているといえます。
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