新型「ノート」のご先祖はかなりイケてた!? 日産の歴代FFコンパクトカー5選

新型ノート登場でコンパクトカーの勢力図は再び変わる!?

●ティーダ

新世代のコンパクトカーとして登場した世界戦略車の「ティーダ」
新世代のコンパクトカーとして登場した世界戦略車の「ティーダ」

 前述のとおり、かつて日産の小型車として主力商品だったのがサニーとパルサーでしたが、ルノー×日産アライアンスのもと、すべてを一新した次世代のコンパクトカーとして2004年に「ティーダ」を発売。

 ティーダも世界戦略車として開発されたモデルで、プラットフォームはルノーのモデルとも共有していました。

 外観は当時の日産が展開していたデザインコンセプトを反映したフロントフェイスに、比較的オーソドックスなフォルムの5ドアハッチバックのみでデビューし、少し遅れて4ドアセダンの派生車「ティーダラティオ」が登場。

 搭載されたエンジンは1.5リッター直列4気筒DOHCを搭載し、トランスミッションはCVTのみを設定。2005年には1.8リッターエンジンを追加し、6速MTが設定されました。

 その後、ティーダは改良を繰り返しましたがヒットには恵まれず、2012年に2代目ノートと統合され、一代限りで販売を終了。なお、ティーダラティオは「シルフィ」に統合されました。

 一方、海外では代を重ね、現在はロシアと中国ではティーダとして、欧州ではパルサーの名で販売が継続されています。

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●ノート

外観が一新され全車「e-POWER」となった新型「ノート」
外観が一新され全車「e-POWER」となった新型「ノート」

 日産は、新型コンパクトカーの3代目「ノート」を2020年11月24日に発表。発売日は2020年12月23日の予定です。

 3代目の外観は先代を継承したフォルムの5ドアハッバックで、フラッシュサーフェイス化されたフロントフェイスに一新。Vモーショングリルと一体化した薄型のヘッドランプが特徴で、日産の新エンブレムを市販モデルとして初めて採用しています。

 ボディサイズは全長4045mm×全幅1695mm×全高1505mm-1520mmと5ナンバーサイズを受け継いだだけでなく、先代よりも全長が55mm短くなるなどダウンサイジングされました。

 内装ではセンターのディスプレイと一体化した液晶モニターによるメーターを採用するなど、先進性をアピールしています。

 そして、3代目最大のトピックスは全車に「e-POWER」パワートレインを採用したことです。

 e-POWERはエンジンで発電をおこない、駆動はモーターでおこなうシリーズハイブリッドと呼ばれるシステムで、モーター駆動ならではの発進時から最大トルクを発揮する出力特性を持ち、クラスを超えた加速力と低燃費を実現することで、2代目の大ヒットにつながりました。

 3代目のパワーユニットでは発電用のエンジンは1.2リッター直列3気筒と変わっていませんが、最高出力が79馬力から82馬力に向上。

 駆動用モーターも最高出力が従来の109馬力から116馬力にパワーアップしており、さらに加速性能の向上が期待できます。

 新型ノートの燃費はWLTCモードで28.4km/Lから29.5km/Lを達成。

 アクセルペダルのみで発進から減速、停止までできる「e-POWER Drive」も継承されるなど、独創的な乗り味と優れた経済性を受け継いでいます。

 また、「プロパイロット(ナビリンク機能付)」を日産の国内モデルで初搭載するなど、先進安全技術も大きく進化しています。

 価格(消費税込)は202万9500円から218万6800円で、4WDモデルも2020年12月に正式発表される予定です。

※ ※ ※

 日産は国産メーカーでも早期にFFの登録車を手掛けており、50年もの長い歴史があります。

 チェリー発売の頃はノウハウも無かったことからかなり苦労したようですが、大きな転換期となったのは、やはり初代マーチの登場ではないでしょうか。

 現行型マーチは2010年に発売され、すでに10年になるロングセラーモデルで、新興国でもベーシックモデルとして販売されています。

 2020年7月に安全技術のアップデートを中心とした改良がおこなわれましたが、近年は存在感が希薄になってしまいました。

 欧州などでは「マイクラ」として完全に別車種で展開されるなど、今後の存続が心配されますが、一時は日産の小型車の主力だったこともあるマーチの復権が期待されます。

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