標準車と価格差75万円も即完売! ホンダ新型「シビックタイプR」何が凄いのか! 「買えた人は幸せ者」
ホンダが2020年10月にマイナーチェンジした「シビックタイプR」の限定車「リミテッドエディション」に、自動車評論家の国沢光宏氏が試乗。いったいどのような評価だったのでしょうか。
専用装備装着の限定車 75万円差の価値はある?
普通、メディア向け試乗会は当然ながらクルマを売るためにおこないますが、今回鈴鹿サーキットで試乗会がおこなわれたホンダ「シビックタイプR リミテッドエディション」の場合、すでに売り切れています。
ホンダによれば「瞬時に売れてしまいました」。それなら普通のタイプRならどうかといえば、やはり発売から数日で売り切れてしまったそうです。
参考までに書いておくと、現行シビックタイプRの生産は閉鎖が決まっているイギリス工場。
次期型でもタイプR仕様を作るようだけれど(意外なことに現行型のエンジンはアメリカ製です)、アメリカでも厳しくなる一方の燃費規制や騒音規制など考えれば、超武闘派になるかどうか不明。現行モデルを買っておくのが正解だと私は思います。
今回試乗したリミテッドエディションと標準車の違いは
【1】BBSの軽量鍛造ホイール標準装着
【2】日本製でいえばヨコハマのA052のような、サーキットで本領を発揮するミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2を標準装着
【3】ザックス製ダンパーの専用セッティング
【4】20kgの軽量化
といったものです。標準車との価格差75万円は、人によって評価が分かれるかも。
前置きはこのあたりにして試乗と行きましょう! コースは鈴鹿サーキットです。
先導車に付いていくというカタチながら、引っ張るのは木立さん。今年S耐にシビックタイプRで出場している、ホンダでTOP3に入る評価ドライバーです。追いつけばペースアップしてくれるため、事実上の「好きなだけアクセル踏んでいいですよ」状態。
また、市販車は180km/hの速度リミッター付き。鈴鹿だと5か所で稼働するといいます。それじゃ面白くも何ともないし、そもそも速ければ速い方がエラいサーキット。今回リミッターを稼働させないようにしたそうな(車載GPS情報によりサーキットだとわかったら自動的に速度リミッターが解除になる車種もあります)。
問題は運転手か? 鈴鹿で最後にレースしたの、35年前。それからまともに走っていない。ということでコースイン。
1ラップ目はウォームアップを兼ねてスローペースだから、コースを再確認します。木立さん、1ラップ終わったシケイン立ち上がりからペースアップ。全開加速で付いていくと、私のイメージより回転の上昇が速い! つまりパワフルだということ。ついついオーバーレブ気味になってしまいます。
壊れることなど無いけれど、美味しい回転数以上まで引っ張ると加速が鈍くなります。それにしても速い! あっという間に5速まで入り、1コーナー手前でメーター読み220km/hを超えます。最後に鈴鹿で乗ったスカイラインRSのグループA仕様より圧倒的に速い!
ブレーキングすると、さすがブレンボ製のキャリパー&ローター! 若干横方向のGを掛けているのに左右均等ガシッと効いて減速! 気持ち良いです!
買ったのはオークション飛ばしする車屋がほとんどです。個人名で買ってます。本当に欲しかった人には行き渡ってませんよ。
だっせえ。