超絶カッコいい!! 市販化されなかったのが残念なポルシェ3選
市販化されなかったのが惜しい! デザインスタディで終わったポルシェ3選
それでは、ポルシェの門外不出だった2005年から2019年にかけてのデザインスタディの数々のなかから、いくつかの例を詳しく見てみよう。
●ポルシェ919ストリート
「ポルシェ919ストリート」(2017年、1/1クレイモデル)は、ポルシェがWEC(FIA世界耐久選手権)で2014年から2017年に投入したレースカー「ポルシェ919ハイブリッド」に使われた技術をベースに開発され、LMP1クラスのレースカーの爽快なドライブ体験をアマチュアドライバーでも楽しめるというのが趣旨となる。
ボディのなかにはカーボンモノコックのシャシと、ル・マンでポルシェ919が数々の勝利を収めるのに貢献した900psのハイブリッドシステムが収まっていて、寸法とホイールベースもレースカーと変わらない。
●ポルシェ・ビジョン・スパイダー
「ポルシェ・ビジョン・スパイダー」(2019年、1/1ハードモデル)はコンパクトなスポーツカーで、スパルタンで洗練されたコックピット、リアミッドに搭載されたエンジンの上の特徴なラジエーターグリル、赤いグラフィック、リア両サイドのフィンといった要素が、1954年のポルシェ「550/1500RSスパイダー」を明確に思い起こさせる。
また、このスタディモデルはポルシェのデザインアイデンティティをさらに発展させ、将来のディテールのストックを蓄積することも目的としていた。超モダンなロールバーがその一例といえる。
●ポルシェ・ビジョン“レンディーンスト”
「ポルシェ・ビジョン“レンディーンスト”」(2018年、1/1ハードモデル)は、最大6人乗りの家族向け空間コンセプトを自由に解釈したもの。
ドイツ語の「レンディーンスト(Renndienst)」はレーシングサービスの意味で、往年のポルシェがレース活動で使っていた「フォルクスワーゲン・バス」がモチーフ。赤がイメージカラーだったのだ。
デザインチームはエキサイティングなプロポーションをもつ未来のスペースシャトルをイメージしたという。
このスタディモデルは、特徴的なボディ形状をもつポルシェのデザインDNAが、ブランドにとって未知の車両ジャンルにどう移植できるのかを示している。
快適なモジュール式トラベルキャビンが乗客に用意されており、ドライバーは中央の運転席に座る。EVの駆動系はすべてボディ下部に収められ、乗客は想像以上に広々とした空間と、ポルシェ的な感覚に満ちた旅行体験を楽しむことができる。
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●書誌情報
Porsche Unseen
著者:Stefan Bogner & Jan Karl Baedeker
ページ数:328
寸法:21.6×28.6cm
図版数:190点
言語:ドイツ語/英語
発売日:2020年11月12日
ISBN:978-3-667-11980-3
出版社:Delius Klasing
価格:68ユーロ
購入方法:現時点では日本Amazon、米国Amazonでは取り扱いがなく、ドイツのAmazon(Amazon.de)は日本への発送不可となっている。版元の公式ウェブサイト(ドイツ語)から購入可能となっているので、有志は挑戦してみることをお勧めする。
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https://www.delius-klasing.de/porsche-unseen-11980
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