PHEVのSUVに新たな刺客!? 三菱「エクリプスクロス PHEV」とトヨタ「RAV4 PHV」を比較
モーターによる加速はスポーツカー並み!
エクリプスクロス PHEVとRAV4のパワートレインは、どのような仕様なのでしょうか。
エクリプスクロス PHEVは、2.4リッターエンジンに前後1基ずつの高出力モーターと大容量の駆動用バッテリーを組み合わせた、アウトランダーPHEVで実績のあるツインモーター4WD方式のPHEVシステムを最適化して搭載しています。
電動車ならではの滑らかで力強く静かな加速を実現し、発進時の瞬発力は三菱のスポーツ4WD「ランサーエボリューションX」と同等だとされています。
さらに、ツインモーター4WDと車両運動統合制御システム「S-AWC」により、どのような路面状況でも優れたハンドリングと走行安定性を可能としています。
EV航続距離は、アウトランダーPHEVと同等の約57km(WLTCモード)、充電にかかる時間は、普通充電(200V)が約4.5時間、急速充電では約25分で80%まで充電できます。
対するRAV4 PHVは、2.5リッターダイナミックフォースエンジンに新開発のプラグインハイブリッドシステム「THS・II Plug-in」を搭載。
RAV4のハイブリッドシステムよりもフロントモーターとインバーターを高出力化し、大容量で高出力の新型リチウムイオンバッテリーと組み合わせることで、システム最高出力306馬力というスポーティで力強い走行を可能としました。
なお、0-100km/h加速タイムは6.0秒と、トヨタ車ではスポーツカー「スープラ」の次に速いクルマということになります。
また、EVモードでの航続距離は、クラストップレベルの95kmを実現。優れた環境性能も両立しています。充電にかかる時間は、普通充電(200V)が約5.5時間です。なお、急速充電に対応していない点が、エクリプスクロス PHEVとの違いとして挙げられます。
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PHEV車の利便性として、アウトドアなどではもちろん、停電や災害時に活用できる給電機能がありますが、両車ともに最大1500W(AC100V)の電力供給を可能としています。
家庭用の蓄電池としての価値も持ち合わせており、それぞれのメーカーの説明によると、エクリプスクロス PHEVは、満タン・満充電の状態から一般家庭の最大約10日分に相当する電力を供給、RAV4 PHVは3日程度の電力を供給することが可能です(供給可能日数は各メーカーの算出条件に基づきます)。
価格は、エクリプスクロスPHVが約385万円から約450万円、RAV4 PHVが469万から539万と、RAV4 PHVのほうが80万円以上高い設定になっています。
ちなみに、それぞれのガソリン車においては、エクリプスクロスが約255万円から約335万円、RAV4が260万8200円から334万8000円とほとんど同じ価格です。
ガソリン車との価格差は、エクリプスクロスPHVが120万円前後、RAV4 PHVが200万円前後となり、RAV4 PHVの価格差が目立ちます。その点エクリプスクロス PHEVは、比較的お求めやすい価格を実現しているようです。
新型エクリプスクロスおよびエクリプスクロス PHEVの発売は2020年12月の予定です。
輸入車では普及しつつあるSUVのPHEVモデルですが、国産車ではまだ少数派です。
環境に配慮したクルマが求められる時代となり、PHEVの実績があるトヨタと三菱がラインナップを増やすことで、将来的にほかの国産メーカーもSUVのPHEV車の導入へ乗り出すことになるのかもしれません。
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