「ダサい」払拭で人気復活? トヨタ「カローラ」登場1年でイメージを刷新出来た理由とは

トヨタは、2019年9月17日に「カローラ/カローラツーリング」をフルモデルチェンジしてからおよそ1年が経過しました。先代モデルまでは、「ダサい」「古臭い」というイメージが付いていたカローラでしたが、最近では「新しい」や「カッコいい」というイメージに刷新されています。この1年にどのような変化があったのでしょうか。

カローラは「古臭いクルマ」から「流行りのクルマ」へ

 トヨタ「カローラ(セダン)」と「カローラツーリング(ワゴン)」は、2019年9月17日に12代目へとフルモデルチェンジしてから1年が経過しました。
 
 カローラ単体の車名としてはおよそ13年ぶりの復活となった現行モデルは、この1年でどのような販売動向だったのでしょうか。

カローラ/カローラツーリング登場から1年。かつての「ダサい」から「カッコいい」にイメージが刷新したワケとは
カローラ/カローラツーリング登場から1年。かつての「ダサい」から「カッコいい」にイメージが刷新したワケとは

 現行のカローラシリーズは、2018年6月に「カローラスポーツ(ハッチバック)」が先行して登場した後、前述のとおりセダンとワゴンが約1年遅れてフルモデルチェンジ。

 普通車の販売台数ランキングでは、発売月となる2020年9月からいきなり4位にランクイン。その後、10月から12月は1位を獲得した後、2020年上半期(1月から6月)では首位のトヨタ「ライズ」に約1200台差と迫る2位となり、一躍ヒットモデルとなりました。

 2020年下半期(7月から12月)もその人気は衰えず、直近の2020年9月でも2位となっています。では、発売開始からの1年間の動向はどうなっているのでしょうか。

 トヨタの販売店スタッフは以下のように話します。

「現行カローラは、発売開始からステーションワゴンの『ツーリング』がもっとも売れています。割合では、ツーリングが半分、セダンとスポーツが残りを半数ずつ分けているという状況です。

 また、どの車種も充実した装備の割に価格が抑えられている、『コスパの良さ』が好評です。とくに、セダンは『プリウス』と比べられることが多いですが、圧倒的にカローラのほうが人気を獲得しています。

 加えて、法人登録も多いです。トヨタ車では、これまで『カローラフィールダー』が商用車として人気でしたが、買い替えのタイミングで現行カローラやワゴンカローラツーリングに一新するという法人もいらっしゃいました。

 ボディタイプではSUVやミニバンがブームですが、カローラシリーズではセダン、ワゴン、ハッチバックという3つをカバーしている点が強みだと思います」

 現行カローラは、発売から約1か月の販売台数で、カローラが約5400台(月販目標台数1700台)、カローラツーリングが約1万3700台(月販目標台数5400台)となり、カローラツーリングが圧倒的人気でスタートしました。そして、直近でもその傾向は変わらないようです。

 また、ライバル車よりもコストパフォーマンスが高い点も人気のようです。カローラの価格はガソリン車で193万6000円から、ハイブリッド車で240万3500円からと、「プリウス」の260万8000円スタートよりも20万円以上抑えられています。

 カローラツーリングでもガソリン車が201万3000円と、ステーションワゴンでは手頃といえる価格帯です。

 また、最近ではカローラブランドに対するイメージが変化しているといいます。前出とは別のトヨタ販売店スタッフは以下のように話します。

「発売直後は、まだお客さまの間でカローラは『昔のクルマ』というイメージが強く、実物を見るまではなかなか候補に挙がらない人もいました。

 しかし、最近ではカローラは『流行りのクルマ』というイメージを持って来店される人が多いです。

 その理由は、『街で見かけてカッコよかったから』や『ご近所さんが乗っているから』など、売れていることでカローラを身近に感じていただけていることが大きいと思います。

 私個人の感覚ではありますが、これは数年前にプリウスが大ヒットしたときに似ています。この約1年で、『カローラなら安心』という評価が、どんどん広まっています」

※ ※ ※

 登場から約1年、現行カローラはかつての「古い」というイメージを覆し、「流行」のクルマとして人気大衆車としての地位を取り戻しているようでした。

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