出る時期間違えた!? ヒットしなかったけどイケてるホンダのSUV5選

デカすぎて売れなかったSUVとは!?

●ホライゾン

「CR-V」の登場以前、ホンダのRVラインナップを支えた1台の「ホライゾン」
「CR-V」の登場以前、ホンダのRVラインナップを支えた1台の「ホライゾン」

 前述のとおり、ホンダは1990年代初頭にいすゞと提携し、OEM車の提供を相互におこなっていました。

 1993年10月にいすゞ「ミュー」をベースにした「ジャズ」を発売し、同年11月に初代クロスロードが登場、そして1994年に2月にいすゞ2代目「ビッグホーン」のOEM車である「ホライゾン」を発売しています。

 ホライゾンのベースとなったビッグホーンは、いすゞのフラッグシップモデルで、大型のステーションワゴンタイプの5ドアボディを、ラダーフレームに架装した本格的なクロスカントリーSUVです。

 全グレードともイギリスのロータスが足まわりのチューニングを監修した「ハンドリング バイ ロータス」とされ、搭載されたエンジンは最高出力200馬力の3.2リッターV型6気筒ガソリンと、最高出力125馬力の3.1リッター直列4気筒ディーゼルを設定。

 駆動方式はシンプルな構造で信頼性と耐久性に優れたパートタイム4WDシステムを採用し、トランスミッションは4速ATを基本とし、ディーゼル車には5速MTが用意されました。

 内容的にはビッグホーンと同一ですが、RVの販売はいすゞブランドが強く、ホンダブランドでは販売的に成功しませんでした。

 その後、1996年にマイナーチェンジをおこない、エンジンが一新されますが、1999年にいすゞからのOEM供給終了となって、販売を終了。

 ちなみに、北米では1996年からアキュラ「SLX」として、同じくビッグホーンのOEM車が発売されました。

●MDX

さすがに日本では巨大すぎて売れなかった「MDX」
さすがに日本では巨大すぎて売れなかった「MDX」

 ホンダは2001年に北米のニーズに合った大型SUVのアキュラ初代「MDX」を発売しました。カナダ工場で生産された「オデッセイ(日本名ラグレイト)」のシャシをベースに開発され、日本ではホンダ「MDX」の名で2003年に輸入車として販売。

 外観は動物のサイをモチーフにした力強いデザインで、タフなSUVをイメージさせる3列シートのステーションワゴンタイプです。

 北米ではミドルサイズとされていましたが、ボディサイズは全長4790mm×全幅1955mm×全高1820mmと日本車離れした大きさで、エンジンは260馬力を発揮する3.5リッターV型6気筒を搭載。

 トランスミッションは5速ATが組み合わされ、駆動方式はフルタイム式とパートタイム式の両方の長所を併せ持つ、ホンダ独自の4WDシステム「VTM-4」を採用しています。

 ラグレイトとともに日本に輸入されたMDXは、さすがに大きすぎて日本の道路事情には合わず、とくに駐車場や市街地ではかなり気を使うサイズだったことから販売は低迷。

 また、車重2030kgとかなりの重量級で、カタログ燃費が7.8km/L(10・15モード)と、あらゆる数字が日本での使用に対して厳しい状況でした。

 MDXは日本で受け入れられませんでしたが、北米ではプレミアムSUVとして一定の人気があり、2020年10月14日に4代目となる新型MDXが発表される予定です。

※ ※ ※

 SUV人気はまだまだ続きそうな勢いで、各メーカーから続々と新型モデルが発表されています。

 また、海外メーカーでは、ジープ「グランドワゴニア」やフォード「ブロンコ」といった、往年の名SUVが復活する予定で、大いに話題となっています。

 今後は、日本におけるミニバンや軽ハイトワゴンと同様に、SUVが乗用車のスタンダートになる日も近いのかもしれません。

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