登場したことで何が変わった!? 大きな転機となった車5選
平成元年に登場した2台の革新的モデルとは
●スバル初代「レガシィ」
現在、スバルが提唱する水平対向エンジンと4WDシステムを組み合わせた「シンメトリカルAWD」の源流は、1971年に僅かな台数のみ生産された「スバルff-1・1300Gバン4WD」です。
そして、ff-1の技術を昇華させ、同年にスバル初代「レオーネ」が誕生。名車と呼ばれた「スバル1000」の後継車として水平対向4気筒OHVエンジンを搭載し、ボディタイプも2ドアクーペ、セダン、ライトバンを展開。
レオーネは乗用車タイプの4WD車という新たなジャンルを開拓しましたが、1980年代にはライバル車に対して旧態然とした設計では太刀打ちが困難になりつつありました。
そこでスバルは1989年に、すべてを新開発した初代「レガシィ」を発売。セダンとステーションワゴンをラインナップしました。
トップグレードには200馬力を誇る2リッター水平対向4気筒ターボエンジン「EJ20型」を搭載し、フルタイム4WDが組み合わされ、高速走行から雪道まで安定した走行が可能でした。
こうしてデビューした初代レガシィは大ヒットを記録。なかでも「ツーリングワゴン」は高性能ステーションワゴンのブームのきっかけになったほどです。
レガシィの誕生によって、スバルのクルマづくりは大きく変わり、「インプレッサ」や現在の「レヴォーグ」にも、コンセプトは生かされました。
●日産8代目「スカイライン」
1957年、プリンス自動車から発売された初代「スカイライン」は、当時としては先進的なメカニズムを搭載したセダンとしてデビュー。同じくプリンス製の2代目はレースで活躍することで、スカイラインの高性能さを証明します。
3代目以降は日産から発売され、スポーティ路線を継承して代を重ね、1989年に発売された8代目では、足まわり、ボディデザイン、内装のコンセプトが一新されました。
1985に登場した7代目は、当時人気のあった「ハイソカー」を意識した直線基調のデザインでしたが、8代目では曲面を組み合わせたボリューム感のあるデザインに変貌。さらにボディサイズも7代目からダウンサイジングが図られています。
内装もそれまでの直線基調から、ラウンドしたメータークラスターやコクピットに変わりました。
トップグレードに搭載されたエンジンは、2リッター直列6気筒DOHCターボ「RB20DET型」で、最高出力215馬力を発揮。
足まわりも伝統的な前ストラット/後セミトレーリングアームから、4輪マルチリンクとなり、運動性能が飛躍的に向上し、シリーズ初の4WDモデルも設定されました。
8代目スカイラインというと、「スカイラインGT-R」の復活ということが大きく取り上げられましたが、実際には後の日産製FRモデルの基礎となり、8代目は大きなターニングポイントだったといえます。
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日産は1980年代に「1990年までに走りにおいて世界一を狙う」というスローガンを掲げ、これを「901活動」と名付け、プロジェクトをスタートさせました。
この901活動実現に向け開発されたのが、北米市場をターゲットとした4代目「フェアレディZ」、欧州市場向けには初代「プリメーラ」、日本市場ではR32型「スカイラインGT-R」です。
これらのモデル以外でも昭和の終わりから平成の始めに登場した日産車は、革新的なモデルばかりで、会社としても大きな転機となりました。
しかし、バブル崩壊前から日産の財務状況は悪化し始めており、後のルノー×日産アライアンスへとつながってしまいます。
そしてコロナ禍の2020年7月に、日産は新たなCIマークを発表しました、これこそ次の大きな転換への序章なのかもしれません。
初代フィットはツインカムの無用と無能を証明した車だった。