フェアレディZだけじゃない! アメリカで大ヒットした日本車3選
2020年9月16日に、日産は新型「フェアレディZ プロトタイプ」を発表。日本だけでなく、アメリカでも大いに話題となりました。初代フェアレディZはアメリカで大ヒットを記録しましたが、同様にアメリカでヒットした日本車が存在。そこで、アメリカで高い人気を誇ったモデル3車種をピックアップして紹介します。
日本のみならずアメリカで人気となったクルマを振り返る
日産は2020年9月16日に、新型「フェアレディZ プロトタイプ」を世界初公開しました。このニュースはフェアレディZの第二の故郷といえるアメリカでも好意的に報道されています。
1969年に発売された初代フェアレディZは、生産台数の多くがアメリカに輸出されたほど大ヒットを記録。彼の地では日本を代表するスポーツカーとなりました。
一方、フェアレディZ以外にもアメリカで人気となったモデルも存在。そこで、これまでにアメリカで大ヒットした日本車を3車種ピックアップして紹介します。
●ダットサン「510(ブルーバード)」
1959年に日産はダットサン初代「ブルーバード」を発売。近代化したメカニズムとモダンなデザインで、マイカー時代到来に向けて開発されました。
その後1966年に、より小型の大衆車としてダットサン「サニー」が登場すると、1967年にはボディサイズを大型化したミドルクラスセダンの3代目ブルーバードを発売。
外観のデザインはエッジの効いた直線的なラインで構成されるシャープなイメージで、日産はブルーバードのフォルムを「スーパーソニックライン」と名付けます。
ボディタイプは2ドアと4ドアセダン、クーペ、ステーションワゴン、ライトバンを設定。
シャシとともにエンジンも2代目から一新され、最新の1.3リッターと1.6リッター直列4気筒SOHCエンジン「L型」を搭載し、後に1.4リッター、1.8リッターと排気量が拡大されました。
3代目ブルーバードで特筆すべきは、スポーティグレード以外にもセミトレーリングアーム式リアサスペンションの4輪独立懸架を採用した点です。
しなやかな乗り心地を実現しながら優れた路面追従性を両立し、基本性能の高さからラリーなどのモータースポーツでも活躍します。
そして、国内と同じく1967年にアメリカでの販売が開始され、ダットサン「510」の車名で、2ドアセダン、4ドアセダン、ステーションワゴンのバリエーションを展開。
510は欧州車のようなスペックながら低価格の魅力的なクルマとして受け入れられ、北米市場で大ヒットを記録し、ダットサン「240Z」のヒットの礎となり、さらに日産の世界進出への道を築きました。
●マツダ「MX-5ミアータ(ロードスター)」
1989年にマツダは、国内で途絶えていたオープン2シーターFRスポーツカーのユーノス「ロードスター」を発売しました。
既存のエンジンを流用することで開発期間の短縮やコストを抑えつつ、マツダのエンジニアたちが目指した「人馬一体」を具現化した高い運動性能を実現したことで、2シーターという用途が限られるモデルながら異例のヒットを記録。
そして、アメリカでもマツダ「MX-5ミアータ」として発売されると大ヒットし、運転を純粋に楽しむライトウェイトスポーツカー市場を活性化させることになります。
外観は全体的に丸みを帯びたデザインで、英国製スポーツカーのエッセンスと和のテイストを融合。
発売当初に搭載されたエンジンは1.6リッター直列4気筒で、最高出力は120馬力と決してパワフルではありませんでしたが、940kgの軽量ボディを気持ちよく走らせるには十分なパワーでした。
足まわりにはスポーツカーでは古くから定番となっていた4輪ダブルウィッシュボーンを採用し、高いコーナリング性能を発揮。
初代MX-5ミアータは比較的安価な価格だったことから、アメリカで初めてクルマを買ってもらう高校生や大学生からも圧倒的な支持を得て、初代発売から30年を経た現在も幅広い年齢層から愛されています。