4億6000万円で落札!! 最も高価な「ミウラ」は「イオタ」エンジンを搭載していた!

スーパーカー少年だった世代の憧れの1台、ランボルギーニ「イオタ」。この正真正銘のイオタのエンジンを搭載した「ミウラ」がオークションに出品。驚きの落札価格とは?

「ミウラ」史上、最高落札価格で落札された理由とは?

 アメリカのオークショネア、グッディング&カンパニーは、新型コロナ感染症の影響で延期されていたオークション、「パッション・オブ・ア・ライフタイム」を、同社としては初めてアメリカ国外で開催した。

 会場となったのは、イギリス、ロンドン郊外のハンプトン・コート宮殿。かつてヘンリー八世やチューダー王朝の住居であった歴史的な会場での開催であった。

 オークションはコンクール・デレガンスに併催しておこなわれ、グッディング&カンパニーの社長兼創立者のデビッド・グッディング氏は、「ハンプトン・コート宮殿のコンクール・デレガンスで、パッション・オブ・ア・ライフタイムを開催できることは、我が社にとって大きな名誉です」と語っている。

ボディはレッドに全塗装されていたが、レストア時に新車時のゴールドに戻されている(C)2020 by Gooding & Company Inc.
ボディはレッドに全塗装されていたが、レストア時に新車時のゴールドに戻されている(C)2020 by Gooding & Company Inc.

 実際にハンプトン・コート・パレスのフォーマル・ガーデンに展示された出品車はわずかに15台。だがその15台はいずれも最高品質のコレクターズ・カーといえるもので、エスティメート(予想落札価格)が100万ポンド(邦貨換算約1億4000万円)を超えるものだけでも、その台数は9台を数える豪華なラインナップだった。

 これらの出品車のなかでわれわれVAGUEが注目したのは、エスティメートが160万−200万ポンド(邦貨換算約2億2400万円−2億8000万円)とされていた、1971年式のランボルギーニ「ミウラP400 SVスペチアーレ」だ。

 わずかに150台のみしか生産されなかったミウラの最終進化型、「SV」。ミウラのなかでもSVには大きな価値があり、ここ数年で市場での価格が驚くほどに高騰していることは、ランボルギーニのファンならば誰もが知るところだが、それにしても200万ポンドに迫る予想落札価格は常識を超える。もちろんそれには確たる理由があるのだ。

 その理由は、このP400 SVに搭載されるパワーユニットにある。S/N:4878のリアミッドのエンジンは、かつてランボルギーニにメカニックとして、またテストドライバーとして在籍していた、故ボブ・ウォレスが勤務時間外に自分の趣味的な1台として製作した「J=イオタ」に搭載されていたエンジンそのものが搭載されているのだ。

【画像】「ミウラ」史上最高落札価格の「SVスペチアーレ」とは?(18枚)

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