フェラーリバブルは崩壊した!? 「F40」の落札価格から検証する
新型コロナウイルスの影響により、クラシックカーのオークションに変化が見られた2020年の夏。落札価格が安定、もしくは右肩上がりだったクラシック・フェラーリにも異変が見られたのは既報のとおり。そこで、フェラーリのモデルのなかでも常に人気が高い「F40」の落札価格の推移から、トレンドを分析してみよう。
クラシック・フェラーリのバブルは弾けてしまったのか?
クラッシック・フェラーリのバブルが弾けて久しいといわれるが、それは本当のことなのだろうか。確かにさまざまなオークションのリザルトを見ると、落札価格は少しずつではあるが下がっているようにも思える。
そこで今回VAGUEでは、同一モデル(フェラーリ「F40」)の同一オークションでのリザルトを、開催年ごとに比較して、本当にバブルが崩壊しているのかどうかを調べてみることにした。
ちなみにRMオークションの2020年のモントレー・ウィーク・オークションでは、トータル・セールスは3041万2810ドル(邦貨換算約31億9334円)。
トップセールは429万ドル(邦貨換算約4億5045万円)の2001年式フェラーリ「550GT1プロドライブ」、続く2位もフェラーリの1965年式「275GTB」で198万ドル(2億790万円)と、やはりいかに魅力的なフェラーリを出品車として探すのかが、オークショネアには重要な仕事であることが分かる。
フェラーリF40に話を戻そう。今回同オークションの記録をさかのぼって、もっとも古いデータが見つかったのは2012年のペブルビーチ・オークションである。この時出品されたS/N:89441は1991年式で、もちろんフェラーリ・クラシケの認定を受けたモデルである。
F40の細かい成り立ちやメカニズムに関しては、ここで詳しく解説するまでもないだろう。「288GTO」から派生した実験車の「288GTOエボルツィオーネ」をさらに進化させ、イタリア語でいうストラダーレ(ロードカー)とコンペティツィオーネ(レースカー)の中間的なキャラクターを狙ったF40は、0−100マイル(約160km/h)加速を7.8秒で加速する圧倒的な運動性能を得た。
当時最強のライバルといえたポルシェ「959」が、さまざまな電子制御技術を搭載したのに対して、フェラーリはF40から走りに不必要な装備を廃止。最初は400台前後の限定車として企画されたが、40万ドル(邦貨換算約4200万円)という高額にもかかわらず、その人気の高さから最終的には1311台が生産されるに至ったのだ。
●MONTEREY 2012:1991年式フェラーリF40
2012年のペブルビーチ・オークションでの落札価格は、71万5000ドル(2012年8月為替相場平均換算約5625万円)。為替の問題はあるが、純粋にドルで比較すればまだ現在ほど、注目はあつまっていないことが想像できる。ちなみにこのモデルの走行距離は約4600マイル(7360km)だった。普段は美術品のように温度管理された部屋で保管されていたと当時の資料にあるから、コンディションは悪くはなかったはずだ。
●MONTEREY 2013:1990年式フェラーリF40
翌2013年には1990年式のS/N:86658が出品されている。こちらももちろんフェラーリ・クラシケの認証済み。
走行距離はわずかに2900kmで、前オーナーによって、Tubi Style製のエグゾーストシステムが装着されたほか、クラッチ、インタークーラー、スパークプラグなどのメンテナンスがおこなわれ、さらにツールやバッグ類、ドキュメントもすべて完全に揃ったモデルだった。
こちらの落札価格は、前年から大きく伸びて、115万5000ドル(2013年8月為替相場平均換算約1億1300万円)。F40のバブルが始まったとするのならば、このあたりがきっかけだろうか。
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