ダンロップ最新スタッドレスのアイス性能はどう? スケートリンクで新旧比較してみた

アイス性能の向上は誰でも体感できるレベル

 まずはスケートリンクで、従来品のウインターマックス02を装着した白いヤリスに乗る。タイヤサイズは185/60R15 84Q、空気圧は車両指定の前230kPa/後220kPaに設定されている。

新製品「ウインターマックス03」の氷上旋回。横グリップが強いため、旋回スピードが従来品WM02よりもアップしている
新製品「ウインターマックス03」の氷上旋回。横グリップが強いため、旋回スピードが従来品WM02よりもアップしている

 氷上の温度はプラス1度で、これはスタッドレスタイヤにとっては厳しい環境だ。スケートリンクはうっすらと水が浮き、靴のまま歩くとすぐに転びそうになるほどだ。

 まず白ヤリスで加速し、直線でブレーキング。タイヤが空転してなかなか速度が上がらない。ブレーキングをおこない完全停止したら、そのままパイロンで区切られた半径5mくらいの円にそって左回りで旋回。こまめにヤリスのESCが働く。

 従来品WM02でも、比較対象がないときには「けっこう止まる」という印象だったが、新製品ウインターマックス03を装着した黒いヤリスに乗り換えると、その進化ぶりが実感できる。タイヤサイズや空気圧は従来品と同じに設定してある。

 WM03は、発進するときのタイヤの食いつきが明らかに異なる。今回はブレーキングポイントまで13km/hまで加速し、新旧スタッドレスのアイス制動比較を試したのだが、従来品WM02ではその速度まで加速するのがギリギリだったのに対し、黒ヤリスのWM03では途中でアクセルペダルを戻し、速度を調整したほどだ。

 当然、WM03のほうが手前で止まる。制動距離が短くなるのもそうだが、ブレーキペダルを踏み、ABSがガッガッと入りながら止まるまで、その効きの違いは体感できる。

 氷上旋回でもそうだ。WM02ではすぐにフロントが外へ外へとふくらんでいくが、WM03はよく粘り、旋回スピードが明らかに向上している。氷上ブレーキ性能22%向上、氷上コーナリング性能11%向上というが、個人的にはブレーキ性能の前後のグリップよりも、コーナリング性能の横のグリップのほうがその違いがわかりやすかった。

※ ※ ※

 今回、ダンロップの新スタッドレスタイヤ、ウインターマックス03のアイス性能だけを試したが、新旧タイヤを乗り比べれば、一般のドライバー誰もがその違いに気づくレベルで進化している。

 パンフレットやwebサイトには、従来品WM02と新製品WM03の性能比較チャート図が記載されているが、それを見るとWM03は氷上ブレーキ性能や氷上コーナリング性能、そして静粛性能や効き持ち性能は向上しているのに対し、ドライ性能やライフ性能がWM02に比べて落ちていることに気づくだろう。

 ただこれは、従来品WM02との比較になる。もともとWM02は他社スタッドレスタイヤと比較すると、ライフ性能とドライ性能が圧倒的に高かった。だからリリースするにあたり氷上性能に特化させた新製品WM03も、ライフ性能とドライ性能は他社スタッドレスと比べれば同等以上だと推察できる。それがダンロップの密着系トレッドゴムの強みだ。

ダンロップの新スタッドレスタイヤ「ウインターマックス03」
ダンロップの新スタッドレスタイヤ「ウインターマックス03」

 WM03は13インチから20インチ、35シリーズから80シリーズまで全98サイズと、幅広いラインナップで展開される。価格はオープンで、新製品WM03はプレミアムスタッドレス、従来品WM02はスタンダードスタッドレスという形で併売される。

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