ダンロップ最新スタッドレスのアイス性能はどう? スケートリンクで新旧比較してみた

2020年6月に発表、8月に発売されたダンロップのスタッドレスタイヤ「WINTER MAXX 03(ウインターマックス ゼロスリー)」は、従来モデルのウインターマックス02と比較して、氷上ブレーキ性能が22%も向上したという。そんなアイス性能を確かめるため、新横浜スケートセンターで試走会が開催された。

従来スタッドレスに対し氷上ブレーキ性能22%向上

 ダンロップ「WINTER MAXX 03(ウインターマックスゼロスリー。WM03)」は、住友ゴムが2020年6月に発表、8月より順次発売された、ダンロップの乗用車用最新スタッドレスタイヤだ。

 今回、神奈川県・横浜市にある新横浜スケートセンターで、ウインターマックス03の試走会が開催された。ダンロップの最新スタッドレスの実力を試してきた。

ダンロップの新スタッドレスタイヤウインターマックス03」をスケートリンクでテストした
ダンロップの新スタッドレスタイヤウインターマックス03」をスケートリンクでテストした

 新製品のダンロップ・ウインターマックス03とは、どんなスタッドレスタイヤなのだろうか。

 リリースに「DUNLOP史上最高の氷上性能を実現したスタッドレスタイヤ」と謳うとおり、注目されるのはアイス性能の向上だ。従来品の「ウインターマックス02(WM02)」と比較して、新品時の氷上ブレーキ性能は22%アップ。さらに氷上コーナリング性能も11%アップしているという。

 リリースの数字をサラリと書いたが、氷上ブレーキ性能22%向上というのはこの令和の時代、ちょっと考えられないほどの性能向上になる。

 これを具体的にいえば、同じクルマでツルツルのアイスバーンになっている交差点に20km/hで進入し、同時にブレーキをかけたとき、従来品のWM02は完全停止まで17.6mかかるのに対し、新製品のWM03では14.5mで止まる、ということだ。その差は2.1m。この2.1mは、ウインタードライブの大きな安心感につながる。

「乾いた氷は滑らない」とは他タイヤメーカーが使う優れたキャッチコピーなのだが、アイス路面でブレーキペダルを踏んでもツーっとクルマが滑ってしまうのは、摩擦熱によってタイヤと路面(氷)の間にできる水膜が原因だ。

 この水膜をどう除去するのかが各タイヤメーカーの腕の見せどころで、ブリヂストンは「発泡ゴム」、ヨコハマは「吸水ゴム」というトレッドゴムを使い、水膜を吸って取り除く。イメージとしてはスポンジを想像するとわかりやすい。

 対してダンロップは、接地面だけを柔らかくして凍結路面に密着させて除水するという考え方だ。新製品WM03に採用した「ナノ凹凸ゴム」は、タイヤの表面にナノレベルで施された凹凸構造を持つ特殊なゴムで、無数の細かい突起がいち早く水膜に到達することで、素早く除水を開始することができるのだという。

ウインターマックス03のトレッドパターン
ウインターマックス03のトレッドパターン

 ナノ凹凸ゴムは柔らかいゴムのため、素早く除水したらあとは氷に隙間なく密着。この氷との密着時間を長くすることで、結果としてアイス路面での性能向上につながっている。

 また、ナノ凹凸ゴムには「MAXXグリップトリガー」と呼ぶ素材が入っている。これは水と反応して溶ける性質があり、タイヤが摩耗してもMAXXグリップトリガーが溶けることであらたにナノレベルの凹凸が出現するため、溝が減ってもアイス性能が持続するという。

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