なぜ?中国の警察に日本のパトカーが捕まった!? 押収されたクラウンパトカーの真相とは

中国では警察車両に「C-HR」を採用!?

 押収されたパトカーが巧妙に作られたレプリカだということはわかりましたが、なぜ中国で日本のパトカーのレプリカが登場したのでしょうか。

 実は、中国では若年層を中心に日本のアニメやマンガの人気が非常に高いという背景があります。

 とくに、広東省をはじめとする南部かつ沿岸部の地域は、北部や内陸部の都市に比べて新しい文化に対して寛容とされており、諸外国の文化を積極的に採り入れてきました。

 日本に対しても同様で、広東省最大の都市である広州は、世界の主要都市のなかでももっとも日本人が住みやすい街のひとつといわれています。

 実際に、日本の自動車メーカーでも広州を拠点としているところも多く、トヨタや日産、ホンダといった主要メーカーが広州付近に工場を構えています。

 中国からの留学生を受け入れている日本語学を専門をするある大学院では、近年留学を希望する中国人の多くが、アニメやマンガを日本語学習のきっかけやツールにしているそうです。

 そのため、留学当初には教科書的な表現よりも、いわゆるネットスラングであったり日常会話的な表現が優れているといいます。

 自動車関連では漫画「頭文字D」の影響が大きく、前述の通り日系の自動車メーカーも多いことから、とくに広州付近では日本車のカスタムカーもしばしば見かけます。

 ただし、日系パーツメーカーの幹部によると「車検不適合のものや品質に難があるものも少なくないため、これまで以上に純正パーツの提供が求められている」と話します。

 今回の「大阪府警パトカー押収事件 in 中国」の背景には、行き過ぎた日本文化の盛り上がりがあったということでしょうか。

北京に近い天津市の警察車両として、トヨタ「イゾア(日本版C-HR)」が正式に納入
北京に近い天津市の警察車両として、トヨタ「イゾア(日本版C-HR)」が正式に納入

 中国のパトカー関連では、もうひとつトピックがあります。

 北京に近い天津市の警察車両として、トヨタ「イゾア」が正式に納入されました。

 イゾアは、第一汽車とトヨタの合弁企業によって生産される中国版の「C-HR」です。従来のパトカーより後部座席が狭いという不安も指摘されているようですが、新型車両の配備に地元は賑わっているようです。

 日中関係は常に緊張を極めていますが、「政冷経熱」という言葉があるように、経済・文化面での交流は常に盛んであることも事実です。

 日本の自動車メーカーの多くは中国を主戦場にしていることから、日中関係は自動車メーカーの経営に対しても大きく影響を及ぼすため、互いに良い関係を築いていきたいものです。

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Writer: Peacock Blue K.K.

東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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