コロナ禍支援に「アルファード」が2万円で買える!? 民間企業のDeNAが企画なぜ?
コロナ禍でカーシェアの流れが変わった?
今回の企画はさまざまな条件があるために、少し分かりにくいかもしれませんが、次世代型モビリティサービスとしては革新的な印象があります。なにせ、リースで借りているクルマを、第三者に貸すというのですから。
そもそも、個人間カーシェア自体がまだ一般的ではありません。日本に限らず、世界市場でもまだ定着していない、次世代型のビジネスモデルです。
海外でカーシェアというと、ウーバーやリフトなど個人が所有車をタクシーのように使う、ライドシェアリングが主流です。
日本でのカーシェアは、タイムズやオリックスが所有する駐車場などの空きスペースにあるクルマを立会人がいない状態で借り出す仕組みが一般的です。貸し手と借り手が非対面でのレンタカー形態で、1時間単位で利用可能です。
そうしたなか、DeNAはモビリティビジネスに風穴を開けるための挑戦として、2015年9月から個人間カーシェアのAnycaを開始しました。
Anycaの場合、個人所有のクルマを個人向けに貸し出し、DeNAはアプリなどサービスを提供して仲介者となります。
現在までに累計登録台数は1万6000台以上、車種は750モデル以上、登録会員数は35万人を超えています。
その一方、個人間カーシェアに対しては当然、賛否両論がありますが、最大の課題である事故の際の補償について、SOMPOジャパンとの協業によってさまざまなサポート事業が盛り込まれるようになり、貸し手と借り手のリスクは軽減されたと思います。
一般的に、コロナ禍でカーシェア利用が増えたといわれていますが、個人間カーシェアが主体のAnycaはどうだったのでしょうか。
DeNA SOMPOモビリティによると、2020年4月、5月は外出自粛のため利用が約半分に落ち込みましたが、その後は公共交通機関を避ける動きが始まり、6月は昨年比124%、7月は132%と増加傾向が見て取れるといいます。
Anyca事業責任者の馬場光氏は、新企画への抱負について次のように語っています。
「シェアリングを前提にクルマを購入し、Anycaで維持費を軽減しているユーザーがすでにいらっしゃいます。今回の応募条件に合わない人でも、この取り組みをきっかけに、Anycaによってクルマ保有の実質負担額を抑えることが可能だということを知っていただきたいです」
第二弾の実施時期や内容は未定ですが、第一弾のさらに上をいくビックリ企画の登場に期待したいところです。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
もう車業界もダメだな。
タイトルが紛らわしい。悪意感じる広告手法ですよ。