車はなぜ180kmメーター? 制限以上の速度が出せる!? 世界と違う日本の事情

制限緩和の日本と規制強化のボルボ、今後のクルマはどうなるのか

 静岡県警は2019年1月28日に、新東名高速道路(新東名)の新静岡ICから森掛川ICの区間にて、最高速度を120km/hとする試行実施を同年3月1日から開始すると発表しました。

 実施区間は、2017年11月から最高速度110km/hの試行を実施している新東名(新静岡ICから森掛川IC)と同じ上下線約50キロです。

世界の交通事故などを調査する専門機関も所有するボルボはさまざま安全装備を先駆けて採用してきた歴史がある
世界の交通事故などを調査する専門機関も所有するボルボはさまざま安全装備を先駆けて採用してきた歴史がある

 2020年7月22日に静岡県警は上記の試行として、試行前後の1年間をそれぞれ比較した結果、「死傷事故件数も試行前と大きな変化はなく、死亡事故の発生もなかった」と公表しています。

 これにより、今後御殿場JCT-いなさJCT区間全線の6車線化が完了すれば、県内全域で最高速度を120km/hとする方針です。

 静岡県以外でも高速道路の最高速度に関して試行や検討がされていますが、今後は全体的に法定速度の改正をおこなっていくのでしょうか。

 実際に昔のクルマと比べて走行性能が格段に向上しているほか、運転支援技術や先進安全技術が標準化されてきていますが、万が一の際には重大な事故を引き起こしかねません。

 そうしたなかで、スウェーデンの自動車メーカーでクルマの安全分野において世界をリードするボルボは、2020年5月に今後すべての新型車に180km/hの最高速度制限と、最高速度をさらに低く設定できるケア・キーを導入することを発表し、速度の出し過ぎによる危険性を訴えています。

 また、ボルボは最高速度制限とケア・キーによって、自動車メーカーとして積極的かつ責任を持って、ドライバーのより良い行動をサポートし、死亡事故や重傷事故ゼロの達成を目指すとしています。

※ ※ ※

 日本では最近になって一部の高速道路での速度緩和が現実味を帯びていますが、一方の世界では速度を下げていく傾向にあるようです。

 ボルボがこのように具体的な数字をもって速度制限について明確に示し動いていることは大きいでしょう。今後、世界のメーカーがこれに追従していく動きは見られるのでしょうか。

【画像】制限以上のメーターは余裕の表れ!マニアックに色んな「メーター表示」を見る(21枚)

【2023年最新】自動車保険満足度ランキングを見る

画像ギャラリー

1 2

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る!

最新記事

コメント

本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。

5件のコメント

  1. 速い車のブレーキは、優しく効くように思います。愛車のnboxは良い車なんですがブレーキは気持ちカックンとなりやすいので、同乗に気を使います。180km/hリミッターが付いていても、300km/hを超える能力の有る車は、安定感が違うように思います。年に一度はアウトバーンを走りに行きます。走りやすいのは、フランクフルトからベルリンです。セカンドカーのR35やレンタカーは、AUDIR8でゆっくりドライブしてます。

    • 最近のクルマは、試乗時の「止まるブレーキ」の演出と、踏力の少ない女性でもブレーキが効くように、「ブレーキアシスト」が装着されています。
      初期の頃は機械式でしたが、昨今は電子制御化されています。
      お○カエンジニアが、そういう設定をしています。
      なので、踏力によるコントロール性を無視しています。
      300㎞/hを越える能力のクルマが安定しているのは、300㎞/hで走行してもリフトしない空力車体、エンジン出力、ストロークのあるサスペンション、真綿で締めるようなブレーキ、高速に耐えるタイヤが相まって成り立ちます。
      残念ながら、日本車にはその域には達していません。
      予備軍として、レクサスLFAと35GT-Rくらいでしょうか。
      高速道路の平均速度が140㎞/hの国のクルマづくりと、最高速度が100㎞/h(一部120㎞/h)のクルマづくりとでは、自ずと違ってきます。
      勿論、それぞれの国のユーザーの意識が違うことを忘れてはなりません。

    • 速いクルマのブレーキが優しく効くのは、ブレーキ容量が大きいからです。
      300㎞/hを越えるクルマが安定しているのは、空力車体、ストロークのあるサスペンション、エンジン出力、真綿で締めるように効くブレーキ、高速度に耐えるタイヤなどが相まって成り立ちます。
      残念ながら、日本車はその域に達していません。
      予備軍として、レクサスLFA(限定車)と35GT-Rくらいでしょうか。
      高速道路の平均速度が140㎞/hの国のクルマづくりと、最高速度が100㎞/h(一部120㎞/h)の国のクルマづくりとでは、自ずと違ってきます。
      勿論、ユーザーの意識と、運転技術の差があることは、いうまでもありません。

  2. 坂道やらパワーやらうんぬんは180キロまで出せるようになってる理由にはならん気がするけど…

    登坂に必要な馬力等に余力があったとしても、速度としては法定速度まで(+α)ぐらいまでで制御をかけてしてしまえばいいと思います…

  3. 必要のない速度で走るスピード狂が居てその速度が出て気分がいいのは当人だけ、その上それが原因での事故も起きることがある。見直すべきだと思いますけどね、あれこれ理由こじつけてカッコつけの為だけに無駄な機能を付ける前に周りと自分の命を守るために優先される部分を見直していってそこから初めて趣味の領域に入って欲しいです。

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー