なぜハイブリッド車激増? 10年で16倍も!? 新車の半数以上がHV車になった理由
トヨタはプリウスやアクアあるのに、なぜHV車は4割を下回る?
前述のようにハイブリッド車の販売比率は、各モデルのラインナップによるものが大きいとされましたが、トヨタにはプリウスやアクアといったハイブリッド専用車のほかにもほとんどのモデルでハイブリッド車を設定していますが、なぜ直近7月では4割を切る比率だったのでしょうか。
トヨタ販売店スタッフは、次のように話します。
「ハイブリッド車の販売比率については正確なことはわかりませんが、恐らく最近の動きとしてはガソリン車しか設定されていないコンパクトSUVの『ライズ』が売れていることが大きな要因ではないでしょうか。
当店では、ガソリン車よりもハイブリッド車のほうが人気というモデルは珍しくありません。
商談時にはすでにハイブリッド車の購入を決心されているお客さまも多く、もはやハイブリッド車が自動車業界の主流といって良いと思います。
ハイブリッド車にお乗りのお客さまから好評なのは、給油回数の減少です。一度手間が減るとそれに慣れてしまうため、乗り換えの際にふたたびハイブリッド車を購入される方がほとんどです。
また、災害などの非常時にはガソリンスタンドが混雑します。実際に、東日本大震災の発生時にガソリンスタンドへ人が殺到し、あまりの混雑からなかなか給油ができなかったという話を耳にしたことがあります。
しかし、給油の回数が少なくすめば、そういった状況下でも混乱に巻き込まれづらくなるというメリットもあります」
また、従来のハイブリッド車とは特性が異なる、ノートやセレナのe-POWERについて日産は次のように話します。
「ノートやセレナの購入時にe-POWERを選ばれるお客さまは約7割を占めております。e-POWERはガソリンエンジンとモーターを融合したパワーユニットです。
ガソリンエンジンで発電した電気で走行し、モーターのみで100%駆動します。
電気自動車のように充電を気にする必要が無いものの、EVならではの快適な運転感覚を体感できる点が好評です」
ユーザーの反響について、日産の販売店スタッフは以下のように話しています。
「お客さまから静粛性や燃費のよさを評価していただくことが多いですが、そのほかに走行時の加速についても大きな反響があります。
通常のガソリン車だとエンジンの回転数が上がるにつれて加速していきますが、e-POWERはモーターによる電気駆動なので、アクセルを踏んだ際のレスポンスがよく、スムーズに加速できるのが特徴です。
また、加速と減速をアクセルペダルのみで可能にする『e-POWER Drive』は慣れるまでギクシャクしますが、一度慣れると新しい運転感覚に病みつきになる人が多いです」
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もはやハイブリッド車は、ガソリン車以上に定番化したパワートレインといえるほどシェアを伸ばしています。
しかし、前出のパワートレイン開発者がいうように将来的にはハイブリッド車よりも電気自動車の販売比率が高くなる日がくるのかもしれません。
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