下火のワゴンで需要総取り? 国産ステーションワゴン減少もトヨタ「カローラツーリング」人気の訳

今どきステーションワゴンの用途は?

 かつて、90年代を中心にブームを巻き起こしたステーションワゴンは、現代ではどのような使われ方をしているのでしょうか。

 前出とは別のトヨタ販売店スタッフは以下のように話します。

「近年人気の都会派SUVと似ており、街乗りにもアウトドアにも幅広く使われています。

 しかし、カローラツーリングをはじめステーションワゴンは、SUVよりも価格が低い傾向にあるため、SUVには手が届かないけどステーションワゴンなら、というお客さまが多い印象です。

 また、直近ではコンパクトSUVである「ライズ」も人気ですが、サイズがやや小さいうえに安全装備面で劣るため、カローラツーリングのほうがファミリー層やアウトドアユースで優れています。

 ブーム真っ盛りにステーションワゴンを乗っていた私から見ると、昔と比べてデートや一人乗りというより、家族で乗るクルマという印象が強くなっています」

先代モデル「カローラフィールダー」は法人向けモデルとして併売されている
先代モデル「カローラフィールダー」は法人向けモデルとして併売されている

 トヨタ内でカローラシリーズと同じセグメントのSUVは「C-HR」(238万2000円)が該当しますが、スタイリッシュなデザインが特徴のモデルのため、ファミリー層やアウトドアユース向けではありません。

 ひとつうえのセグメントとなるエントリーモデルでは、「RAV4」が274万3000円、「ハリアー」299万円と、200万円前半から手が出せるカローラツーリングの方が購入しやすいといえます。

※ ※ ※

 このように昨今のSUV人気に隠れてはいるもののその実用性の高さから一定数の需要が高まっているステーションワゴン。さらにカローラならではの大衆性により手の届きやすいモデルということが相乗効果となっていることが売れている理由なのかもしれません。

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Writer: Peacock Blue K.K.

東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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