ホンダ新型EV「ホンダe」発表間近!? 初代シビック似のモデルを導入へ

ホンダeは「S2000以来」の後輪駆動モデル!?

 現在のホンダのラインナップには、軽自動車の「S660」と「アクティ」は後輪駆動ですが、普通乗用車には前輪駆動もしくは四輪駆動車の設定しかなく、後輪駆動車はありません。ホンダeは、普通乗用車としてはFRスポーツカーの「S2000」以来となる後輪駆動車となると見られています。

 ホンダeの開発を担当するホンダ四輪R&Dセンター LPL主任研究員の人見康平氏は次のように説明します。

「ホンダeは、走りを楽しめるEVを目指しています。パワーもしっかりあるので、後輪駆動のほうが楽しく走れます。

 また、車体サイズの割に径の大きなタイヤ(17インチ)を履いているので、後輪駆動としたほうがハンドルの切れ角を大きくすることができ、小回りを利かせられるというメリットもあります」

くつろぎの空間が広がる「ホンダe」の内装(日本仕様プロトタイプ)
くつろぎの空間が広がる「ホンダe」の内装(日本仕様プロトタイプ)

 日本仕様のスペックは明らかにされていませんが、すでに明らかになっている欧州仕様では、システム最高出力150馬力、最大トルク300Nmを発生する電気モーターを搭載します。

 また、30分で80%まで急速充電可能な機能を備えた軽量のバッテリー(35.5kWh)を搭載することで、EV走行距離はWLTPモードで200km以上を実現しました。

 なお、最近のEVでは1回の航続距離が伸びてきているなかで、短めの200kmと設定した意図について、前出の人見氏は、「EVありきではなく、次世代のスモールカーとして作ったクルマです。シティコミューター(都市内移動のためのクルマ)であり、長距離移動は前提としなかったので航続距離は200km程度と考え、バッテリー容量を大きくしませんでした」と説明します。

 なお、ホンダeは、アクセルペダルだけを使っての加減速が可能です。アクセルだけのペダルコントロールは、都市環境での運転効率を向上させ、複数のペダルを使用する必要性を減らし、ドライブをより魅力的なものにします。

 さらに、小型車ならではのメリットである取り回しやすいサイズの特徴として、最小回転半径は約4.3mと狭い路地などでも気にすることなくドライブが可能です。

※ ※ ※

 近年の国内EV市場では、日産は「リーフ」、「アリア」といったEVを投入しているほか、マツダは2020年度内に「MX-30」のリースを開始するなど、EVのラインナップが豊富になってきました。

 今後もトヨタとスバルが共同開発を進めるEVも予定されるなど、EVがますます身近になる日も遠くないかもしれません。

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