炎天下の洗車は危険がいっぱい!? 洗車のプロに教わる真夏の正しい洗車法

こびりついた虫の死骸や鳥フンは柔らかくしてから除去

 きれいに洗車できたら、次はコーティングやワックス作業です。こちらは洗車以上に細かく区分けして、1パネルごとに仕上げるのがおすすめだといいます。

「夏はとにかく早く乾くので作業が進みやすい反面、適度な水分もあったほうがコーティング剤は伸びが良くなり、均一に仕上げやすくなります。

 濡らしたマイクロファイバーなどを固く絞り、パネルごとに再度拭き上げてからコーティングすれば、洗車後に付着したホコリも除去でき、ムラにならずに仕上げることができると思います」

直射日光を避けて洗車する
直射日光を避けて洗車する

 また、普段目につきにくい部分にも注目してほしいとHさんはいいます。ドアの内側部分やドアを開けたサイドシルなど、ドアが閉まっている状態では見えない部分もコーティングすることで仕上がりの印象が変わってくるそうです。

 夏に高速道路を走行したり、行楽地などから帰ってくると、グリルやボンネット、フロントウインドウなどに虫の死骸がこびりつくことがあります。

 また、駐車場に停めておいただけでも鳥フンの被害に遭うこともあり、これらを放置すると、ボディ表面に固着してしまいます。

「虫の死骸や鳥のフンなどは酸性でボディを痛めるため、できるだけ早めに除去したほうが良いです。ただ、これも乾いた状態で無理やり剥がそうとすると、ボディ表面に傷をつけてしまうこともあります。

 おすすめなのは、紙ナプキンやティッシュなどを十分水で濡らして汚れを包むようにして少し放置する方法です。汚れが水分によって柔らかくなったら、そのまま拭き取り捨てることができます。

 ただ、虫の死骸などが大量に付着した場合は、乾いた状態のままで拭き取るのではなく、洗剤などを希釈した水で洗い流していただいたほうが、結果として短時間できれいにできます」

 また近年、発生しやすくなっているゲリラ豪雨などに遭遇した場合も、できるだけ早めに水洗いしてほしいそうです。

「ゲリラ豪雨など大量かつ強い雨は、コーティング表面をかなり削ってしまいます。また乾いた水分はイオンデポジットと呼ばれるシミになりやすいので、できる限り早めに洗い流してきれいに拭きあげることで、きれいな状態を長持ちできると思います」

※ ※ ※

 夏の洗車のポイントは、「直射日光厳禁」「スピード勝負」「コーティングはパネルごと」ということです。

 夏はボディの表面温度が上がりやすく、クルマにとっても厳しい季節です。洗車やコーティングで日焼け対策もしてあげて、少しでも長く新車に近いコンディションを保ちましょう。

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