日産新型「キックス」は既に人気SUVだった!? 日本投入でこだわられたポイントとは
タイ仕様にない特別装備も搭載される日本仕様のキックス
2020年にタイと日本で発売されたキックスは、ほかの国で販売されているものに改良が加えられたマイナーチェンジモデルとなり、商品力が大きく強化されています。さらに、日本のユーザーに向けた独自仕様も取り入れられているということです。
改良されたものは大型化されたダブルVモーショングリル(フロントグリル)もありますが、大きなポイントとしては「e-POWER」 と「プロパイロット」の搭載です(e-POWERはタイ仕様にも搭載)。
e-POWERは、日産が同社のコンパクトカー「ノート」やミニバン「セレナ」で展開する電動パワートレインで、エンジンは発電に専念。モーターの駆動力のみで走行します。
キックスにe-POWERが搭載されるのは初となるほか、SUVへの搭載も初めてとなります。ちなみに、e-POWER車が日本国外で生産されるのもキックスが初めてです。
運転支援技術として搭載されるプロパイロットは、高速道路の走行中に、アクセル、ブレーキ、ハンドルの操作をクルマがアシスト。渋滞のノロノロ運転にも対応することで、ドライバーのストレスを軽減します。
プロパイロットは、日本向けのキックスに特別装備される機能であるとともに、「インテリジェントエマージェンシーブレーキ」と「踏み間違い衝突防止アシスト」が標準装備なのも日本仕様だけです。
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日産はこれまで、e-POWERとプロパイロットを武器に、国内市場において販売実績を積み重ねてきました。
まず、e-POWER搭載車が初めて発売されたのは2016年のノート(マイナーチェンジで追加)ですが、ノートはe-POWER搭載車の登場後売れ行きを伸ばし、2018年の登録車販売ランキングで首位を獲得しました。日産車が年間ランキングトップとなるのは、統計史上初のことでした。
また、e-POWERとプロパイロットのどちらも搭載するセレナも好調です。
キックスは、いまの日産の大きな武器であるふたつの装備を備えて、国内市場へ投入されます。
日本仕様のキックスの発表において、日産の星野朝子副社長は「日本市場において、10年ぶりのブランニューモデルとなる新型キックスの爽快な電気の走りを、多くのお客さまにご体感いただきたいと思います」とコメントしました。
他国へ導入されていたモデルを単に投入するわけではなく、最新の装備をもって万全の体制で勝負するキックスに、日産の意気込みが感じられるといえるでしょう。
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