インチアップとローダウンで車をカッコよく見せる! 乗り心地が悪化しない方法は?
クルマを手早く、しかもカッコよく変身させるドレスアップとして、タイヤのインチアップと車高のローダウンがあります。しかし、乗り心地が悪化するなど、デメリットが心配です。家族から文句の出ない乗り心地をキープしながら、カッコよくグレードアップする方法をカー用品店のスタッフに聞いてみました。
タイヤのインチアップはドレスアップのはじめの一歩
カーデザイナーが描くデザイン画やコンセプトカーなどに共通する特徴のひとつに、大きめのホイールと扁平率の低いタイヤが挙げられます。クルマ好きなら誰もがカッコいいと思うスタイルを実現するのが、タイヤのインチアップです。
たとえば、純正のホイールが17インチだったら、18インチや19インチのホイールに交換し、同時にタイヤはホイールが大きくなった分だけ薄いタイヤ、すなわち低扁平率のタイヤに変更するのがインチアップの手法です。
ここで注意しなければいけないのが、タイヤの外径を純正のサイズと同じにすることです。外径のサイズが極端に変わると、スピードメーターに誤差が生じるだけでなく、車体のどこかに干渉してしまうことも考えられ、もちろんそれでは車検も通りません。
それぞれのクルマに適合する組み合わせがあるので、インチアップをおこなう際には確認が必要です。
ホイールを交換するのは、どのようなタイミングが良いのでしょうか。また、人気のホイールはどのようなタイプなのか、カー用品店スタッフに聞いてみました。
「ノーマルのスタイルはイヤだからと、クルマを購入してすぐに買い替える人も多いです。最近はインターネットでの個人売買で、ノーマルのホイールとタイヤをセットで売る人もいます。あとは、タイヤ交換の時期が来て、タイヤと一緒にホイールも替えるというパターンもあります。
ここ数年は、ポリッシュという銀色に光っている部分と黒のコンビネーションのホイールデザインが圧倒的に人気です。基本的にはスポーティなデザインで、フィンタイプが多いです。足が長く見えるというか、大きく見えるということが人気の理由です。いまの主流は、スタイリッシュでスマートなデザインです」
大きなホイールとともに、低めの車高もクルマをカッコよく演出するための定番のスタイルといえます。昔はシャコタン(車高短)がドレスアップの定番でしたが、なかにはサスペンションのスプリングを強引にカットしたり、スプリング自体を抜いてしまうノーサスなど、違法かつ機能性を度外視した改造車もありました。
かつては車高を下げて走行する場合、陸運支局への届け出と認証が必要だったことから、多くのドライバーが違法を承知で運転していました。
しかし、1995年に規制が緩和され、全高で上下4cm、最低地上高9cm以上の範囲であれば、届け出不要で車高の変更が認められるようになったのです。
合法化されるとともに、シャコタンというと暴走族のイメージが強いのか、いまでは「ローダウン」と呼ばれることが多くなっています。
ローダウンの方法は大きく分けてふたつあります。
「ダウンサス」と呼ばれる、サスペンションのスプリングのみを交換して車高を下げる方法と、ノーマルのサスペンションを、車高調(車高調整式サスペンション)かエアサス(エアサスペンション)と丸ごと交換する方法です。
なかでも、ダウンサスよりもミリ単位で好みの高さに調整でき、エア式への構造変更で申請が必要なエアサスほど高価でもないことから、スプリングタイプの車高調に変更するのがローダウンの主流となっています。
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