レクサス「GS」の改造車がスゴいことに!? トヨタの魔改造車3選
「魔改造」とは市販のフィギュアやプラモデルをベースに、原形を留めないほど改造することを指しますが、大改造されたクルマも同様に呼ばれます。そんな魔改造車のなかで、トヨタが発表した3車種をピックアップして紹介します。
まさに魔改造! とんでもなく手が入れられたトヨタ車たち
近頃、テレビ番組で話題となった「魔改造」という言葉は、市販のフィギュアやプラモデルをベースに、原形を留めないほど改造することから生まれました。クルマにおいては、外観を大きく変え、まったく別の車種からエンジンを移植するような大改造を指します。
そうした魔改造車は、主にオートショーに出展するために作られたコンセプトモデルで、公道を走ることが想定されていないからこそ、大胆に手が入れられています。
そこで、これまでトヨタが発表した魔改造車を3車種ピックアップして紹介します。
●トヨタ「ランドスピードクルーザー」
トヨタ「ランドクルーザー」は、1951年に開発された「ジープBJ型」を源流とした本格的なクロスカントリー4WD車で、「キングオブオフロード」と呼ばれるほどの高い悪路走破性能や耐久性を誇り、世界中の過酷な環境下で活躍しています。
そのランドクルーザーをベースに、スピード記録を樹立するための「スピードブレーカー」を目指し、究極の走行性能を求めて製作されたのが「ランドスピードクルーザー」です。
ランドスピードクルーザーは現行モデルの「ランドクルーザー200」をベースに、レクサス「LX570」の5.7リッターV型8気筒エンジンを搭載。
さらに2基のターボチャージャーが装着されるとともに、エンジン内部にも手が加えられ、最高出力2000馬力以上という途方も無いパワーを発揮します。
外観は若干ワイドトレッド化され、高速走行時の操縦安定性を確保するために車高が下げられている以外は大きく変更されておらず、空力パーツはフロントにエアダムスカートが装着されている以外は、純正のリアスポイラーくらいです。
ランドスピードクルーザーは2016年の「SEMAショー」に北米トヨタから出品された後、2017年には実際に速度記録に挑戦。
最高速度230マイル/h(約370km/h)を達成し、名実ともに世界最速のSUVとして君臨しています。
●レクサス「GS450h by 0-60 Magazine」
2010年のSEMAショーに出展されたレクサス「GS450h by 0-60 Magazine」は、ハイパフォーマンスカー専門誌とのコラボレーションによってつくられたサーキットアタック仕様です。
ベースとなったモデルは、2005年に発売されたGSのハイブリッド車「GS450h」で、日本では初代、北米では3代目にあたります。
パワーユニットは3.5リッターV型6気筒エンジンにモーターを組み合わせ、システム出力は345馬力を発揮(日本仕様)。
パワーユニットはノーマルで、外装にはカーボン製のフロントスポイラーとカナード、サイドステップ、リアディフューザー、リアウイングが装着されています。
足まわりはRAYS製ホイールに275/35R18のスリックタイヤを履き、テインUSAの別体タンク付きショックアブソーバーを組み込んだ車高調整式コイルオーバー・サスペンションに、ブレーキはフロントが6ピストン、リアが4ピストンのブレンボ製キャリパーを採用。
エキゾーストシステムは、ワンオフでつくられたトラスト製のセンター2本出しフルチタンエキゾーストとなっています。
内装にはカーボン製パネル、スパルコ製バケットシートとシートベルト、ハンドルが装着され、メーター類はトラスト製、そしてシャシに溶接されたロールケージがキャビンを取り囲んでいます。
ほかにもエアジャッキが内蔵されるなど、GS450h by 0-60 Magazineは完全にレーシングカーと同様のつくりとなっており、実際にレースで走ったわけではありませんが、高級車のモディファイとしてはユニークなモデルです。