10年落ちの中古車にも価値がある!? 古いクルマが売れる理由
15年から20年以上の古いクルマは売れるのか?
製造から15年以上経過したクルマは、年間走行距離を1万kmと考えると、15万kmを超えるケースが大半です。多くの場合、走行距離が15万km以上に達すると過走行とみなされ、日本の中古車市場では値段が付けにくくなるといわれます。
前出した中古車販売店でも「走行距離15万km以下、年式15年落ち以下」を線引として、値段を付けていると話します。ただし、この線引については各販売店によっても大きく異なるようです。
これについて、前出の中古車販売店の担当者は、次のように話します。
「15年から20年落ちのクルマは、修理の費用が大幅に掛かります。また、すでに製造ラインがストップしている可能性があることから、部品の調達が困難でそもそも修理できないケースも考えられます。
そのため、よほどの希少車でない限りは、修理をしても販売することはできません。一般的なクルマの場合は、無料引き取りによって廃車処理がおこなわれることになります」
では、希少価値の高いクルマとは、どういったものなのでしょうか。
「製造からおよそ25年経過した『ネオクラシックカー』と呼ばれる日本車は、買取価格が高くなりやすいとされています。この背景には、アメリカの輸入規制が大きく関係しています」
アメリカの輸入関連法では、アメリカ国内で販売されていない日本車を輸入する場合、排ガス基準や安全基準テストをおこなっていないことから、中古車として輸入することが認められていません。
しかし、製造から25年以上経過したクルマは「クラシックカー」という扱いになり、輸入が可能になります。そのため、日本国内の中古車市場で価値が付けられないクルマでも、車種によってはアメリカへの輸出が可能となるため、25年落ちでも買取が成立するのです。
また、アメリカ以外でも1980年代から1990年代に登場した日産「スカイラインGT-R」などの国産スポーツカーやトヨタ「ハイエース」のような仕事から趣味まで幅広く活躍できる商用バンなどは、年式や走行距離の影響が少なく、比較的に高値で買取されるようです。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。