SUVラインナップの明確な位置づけで、CX-3人気の復活も？

　CX-30とCX-3の違いは、ほかにもあるといいます。前出の販売店スタッフは次のように説明します。

――ユーザーがCX-30ではなくCX-3を選ぶ場合、ほかにはどこのようなポイントがあるのでしょうか。

　CX-30に絞られていないお客さまのなかには、CX-30とCX-3のどちらが良いのか迷われる人がいらっしゃいます。

　実際のボディサイズや市街地での取り回しでも大きな差はないのですが、CX-30は運転席に座ると助手席との間隔が上級車種のCX-5と同じであることから室内が広く感じられ、年配者や女性はCX-3のコンパクトさを好ましく感じられることもあります。

　またSUVの購入を検討する人は、FFではなく高額なAWD（4WD）を求めることが多いのですが、AWDモデルにおいてもCX-3の方が車両価格が低いことから、CX-3にされるお客さまもいらっしゃいます。

　CX-3のAWDで最廉価の「15S」グレードの車両価格が212万2200円であるのに対して、CX-30のAWDで最廉価となる「20S」グレードは239万2500円です。

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　マツダのSUVラインナップは、2020年現在ではCX-3、CX-30、CX-5、「CX-8」。ほかに、海外向けモデルとして「CX-4」、「CX-9」が登場しています。

　現在のマツダの国内向けSUVラインナップの差別化としては、CX-3は軽快な走りの都市型コンパクトクロスオーバーでエントリードライバー向けに設定。

　CX-30は余裕あるエンジンパワーでゆったり乗りたい層向け、CX-5やCX-8は、クルマのサイズ的にも子どもが大きくなったミドルファミリー向けといったように、ターゲットを明確にしているようです。

　CX-3に新エンジンが追加されたことでマツダのSUVラインナップ内での位置づけが明確になり、これにより再びCX-3を選ぶ人が増えてくるかもしれません。