マフラー本数が多い方が速い? 軽は1本でもスポーツ車の本数が多い理由
マフラーの本数は、デザインにも影響あり
前出とは別のマフラーメーカーのスタッフは以下のようにも話します。
「マフラーが左右に装備されていることで、左右どちらかにマフラーがある場合と比べて左右対称となり、見た目の印象が洗練されます。
また、高性能なイメージを強調するなどのデザイン上の理由もあり、スポーツカーや大排気量車では2本以上のマフラーを装着することがあるのだと思います」
実際に、大排気量車のエンジンは、通常のクルマよりも大きな馬力やトルクを発揮するものが多くあります。
例えば、5リッターエンジンのRC-Fは最高出力481馬力、トルクは54.6キロに達します。
レクサス販売店のスタッフは「マフラーの本数が増えることで、通常モデルのRCとは違う高性能車であることが一目でお客さまに伝わる」とも話しており、マフラーはエクステリアにおいて、重要な役割を担っています。
これは、軽自動車でもコペンがマフラーを左右両側に備えている理由としても、RC Fのように「普通とは違う」ことを伝える、デザインの差別化のためといえるでしょう。

クルマによってマフラーの本数が異なる理由は、燃費や騒音低減といった実用的な要素のほか、デザインのバランスを取ったり差別化を図るという「見た目」の意味もあるようでした。
そのため、燃費や使い勝手が重視される軽自動車では本数が少なく、逆に走行性能やデザインが重視される大排気量車や高級車では本数が増えています。
クルマをひと目見たとき、マフラーを最初にチェックするユーザーは少数派でしょう。しかし、各自動車メーカーは実用性とデザイン性の両立のため、マフラー1本という細部にまでこだわっています。
街で好みのクルマを見かけた際は、マフラーの本数という部分まで注目すると、新たな発見があるかもしれません。
Writer: Peacock Blue K.K.
東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。
























