超絶カッコいいクーペがある!? 日本でも売れそうな海外専用車3選
現在、国内メーカーはグローバルでクルマを販売していますが、その国や地域のニーズに応えるため、日本で売っていない海外専用車を展開しています。そんな海外専用車のなかから、日本でも需要がありそうなモデルを3車種ピックアップして紹介します。
海外専用にしておくのはもったいないクルマたち
国内メーカーは1960年代に本格的な海外進出を果たしています。かつて海外でクルマを販売する場合、その国や地域の法律に合わせて、国内で販売しているモデルを仕立て直して輸出するのが一般的でした。
現在は、仕向地のニーズに合わせた海外専用車を、輸出ではなく現地生産することも広くおこなわれるようになっています。
そうした海外専用車のなかには、日本でも需要がありそうなモデルも存在。そこで、日本で人気が出そうな海外専用車を3車種ピックアップして紹介します。
●トヨタ「プロエースシティ ヴァーソ」
トヨタは、2019年に欧州で新型ミニバン「プロエースシティ ヴァーソ」を発売しました。元々プロエースは商用バンとして開発されたモデルですが、それを乗用車に仕立てたかたちです。
なお、プロエースシティ ヴァーソは、プジョー「リフター」と、シトロエン「ベルランゴ」の兄弟車であり、共通のプラットフォームを用いています。
ボディタイプはショートホイールベースとロングホイールベースの2タイプがあり、ボディサイズはショートが全長4403mm×全幅1848mm×全高1800mm、ロングは全長4753mm×全幅1848mm×全高1812mmと、「アルファード」と同等の全幅で、全長は250mmから500mm短くなっています。
また、5人乗りと7人乗りがショート、ロングそれぞれに設定されており、使用状況によって選ぶことができます。
外観はトヨタのデザインコンセプトである「キーンルック」をフロントフェイスに採用し、オーバーフェンダーのような車体サイドのプレスラインと、多角形のサイドウィンドウが特徴的です。
搭載されるエンジンは、1.2リッター直列4気筒ガソリンターボと、1.5リッター直列4気筒ディーゼルターボがあり、ガソリン車では6速MTと8速AT、ディーゼル車では5速MTと6速MT、8速ATが設定されています。
価格は2万3650ユーロ(日本円で約287万円)からと日本のミニバンに近く、前述のリフターとベルランゴが2020年秋から日本でも販売予定で、すでに1stエディションが完売するほど人気となっていますから、トヨタブランドならさらに人気が出そうです。
●スズキ「エスプレッソ」
インドでスズキが展開している現地法人のマルチスズキは、これまでも独自の車種を数多く現地生産し、販売しています。そして、2019年にコンパクトSUVの「エスプレッソ」を発売しました。
インド市場の約6割は全長4000mm未満のコンパクトカーが占めており、このエスプレッソも全長3565mm×全幅1520mm×全高1549mm-1564mmと「イグニス」よりもひとまわり小さく、非常にコンパクトです。
プラットフォームは軽自動車の「ワゴンR」などと共通で、外観ではブラックのフロントバンパーに、台形をモチーフとしたフロントグリルで構成されるフロントフェイスに、ボディサイドに立体感のあるプレスラインを用いることで、SUVらしい力強さを演出。
内装では丸型のセンターコンソールを採用し、デジタル表示のセンターメーターを配置しており、ポップな印象のインパネまわりです。
搭載されるエンジンは1リッター直列3気筒で、トランスミッションは5速MTとロボタイズドMTの5速AGSを設定。最高出力は67馬力とアンダーパワーですが、車重770kgほどの車体には十分な出力といえます。
価格は32万ルピー(日本円で約52万円)からと、かなり安価に設定されており、インドではベーシックカーとして高い人気を誇っています。